Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

【CD語り #1】Judas Priest ''Stained Class''、''Killing Machine''

『思い入れのあるCDについて書くシリーズ』を始めてみたいと思います。

これまでにもCDのレビュー投稿はしてましたが、ギターミュージック中心だったのと、

最近では新規に買う事も無くなりつつあるので、

今後は手持ちの中から主観バリバリの語りと共に載せてみたいと思います。

更新は不定期です。

一発目はイギリスのバンド、Judas Priestからの二枚。

''Stained Class''(左)と''Killing Machine(19)''(右)です。どちらもリリースは1978年のようです。

 

この二枚は僕が人生で初めて買ったCDになります。

家族で出かけた先のCDショップで投げ売りされてました。やたら安かったのでまとめて買ったと記憶してます。確かIron Maidenの''Killers''も一緒に買った気が・・・。

上記写真はのちに買い直したリマスター国内盤ですが、当時買ったのはリマスター前の輸入盤でした。

でも、その頃からリマスター盤も流通してたと思います。

 

ジューダスは時期によってサウンドがガラッと変わりますが、この二枚は比較的初期のサウンドでまだハードロックらしい軽快さがある時期ですね。(リリースの年代考えると当然ですが・・・)

いわゆるメタルらしいサウンドが見え隠れするのは、''Screaming for Vengeance''からで、それ以降徐々にサウンドが確立されて''Painkiller''で仕上がった印象です。

 

''Stained Class''と''Killing Machine''でどちらも音作りは同じですが、僕的には後者を好んで聴いてました。

楽曲がそれぞれコンパクトにまとまってますし、バラエティにも富んでるのでダレる事なく、アルバム通してスッキリ聴けるんですよね。

ロブ時代のスタジオ盤は''Sin After Sin''から''Painkiller''まで持ってますが、全部と比較しても一番聴いたかもしれません。

僕の好みとして、いなたさの残るハードロック的な音作りに様式美要素も絡んでくる、くらいが好きだったというのもあります。

 

''Killing Machine''はアメリカでは''Hell Bent For Leather''というタイトルで流通してまして、僕が買った輸入盤もそれでした。

なので、どちらかというとHell Bent~呼びの方が自分にはしっくりきます。

 

Hell Bent~は僕もお気に入りの一曲です。

イントロリフが好きで昔コピーしたんですけど、久々に弾きたくなってまたコピーし直しました。

 

(唐突に貼られるTAB)

こちらがHell Bent~のリフ(0:15~)。これは今回改めて採譜し直したものですが、昔コピーした時は音使いを間違えていたようです。

特に音源だと【2小節目-3拍目のC#の音(3弦6F)】が僕には聴こえづらく、こういうブルース的なハンマリングパターンだとは長らく気づけてなかったですね・・・。

実際には上記譜面よりも聴こえる音は多く、例えば4拍目も4弦に合わせてC#→Cというプリングも鳴ってるようですが、譜面では省きました。

というのもこの3~4弦の動きは不明瞭な印象で、一つのパートでどこまでの音を担っているのか判断が難しいです。

グレンとKKのパートを混ぜて解釈してしまってるかもですが、一応グレン本人やKKの後任のリッチー・フォークナーが解説してる動画も見て確認はしてます。

 

それはそうと、

こういう開放弦+ダブルストップでハンマリング/プリングを混ぜ込むようなリフの作りがジューダスは上手いと思います。

古典的手法ですが、単純にセンスが良いですね。あと弾いてて楽しいです。

 

この曲以外にも''Killing Machine''は全曲好きでアルバム通して何度も聴きましたが、ぶっちゃけ''Stained Class''の方はやや印象が薄く・・・(すいません)

''Exciter''、''Heroes End''は好きですね。

思い入れがある、と書いておきながらあまり聴いてないのは事実です。笑

むしろ凡作扱い(?)の''Point Of Entry''の方が聴いたかも・・・。

 

そういえばグレンとKKってどうしてもバンドのギタリストとしての評価というか、ジューダスそのものの評価で一括りにされる印象ありますが、リフのアイデアやソロの音使い等、独特で面白いアプローチが多いです。

ツインリードという編成的にも評価が分散しそうですし、もしジューダスのギタリストがどちらか一人しかいない環境だったらもっと評価が上がってたんじゃないかと思います。

 

と、まあこんな感じで今後も思い立ったCDについて触れていこうと思います。

基本自分語り+αみたいなノリですが、収録曲からワンフレーズだけでも譜面を添えながらアレコレ書けたらイイですね。

 

Stained Class

 

 

 

Brett Garsed(ブレット・ガースド)の新しい教則本。

           今月(?)、ついこないだ発売された教則です。

                   ''Hybrid Picking : Master modern hybrid picking soloing techniques''

                                 by Brett Garsed

 

           

        ちょっと迷いましたが、ファンなので買いました。笑

 

       お布施や!!

 

ガースド自身によるハイブリッド・ピッキングに焦点を当てた中々にマニアックな内容の教則本

このコンセプトだけで全125ページもあり、結構な密度になってます。そして当然ながら洋書です。

 

このハイブリッド・ピッキングという技術は昨今では当たり前になるつつありますが、ロック・フュージョンにおいてガースドの功績は大きいと思います。

(認知度は低そうですが、この手のジャンルではある意味で一つの流れを作ったんじゃないか??くらいに思ってます)

 

本書では、そんな本人の右手パターンやピックとのコンビネーション等がエクササイズと共に細かく解説されてます。

最初の数ページは、ガースドの紹介やこの本の概要、手元の基本フォーム(写真付き)といったイントロダクションで、そこから先は解説を交えながらの譜例のみが最後まで続きます。

全体の流れとしては、地味な基礎エクササイズとそれらを実際に活用した短めのリック(ソロフレーズ)の譜例が交互に並び、チャプターが進むにつれて徐々にアイデアが拡張されていく感じです。

エクササイズとその実用例が交互に並ぶという構成は、いきなり解答を見せてくれる感じで、かなり分かりやすいです。

視覚的にも見開きで左ページにエクササイズ、右ページにリック(実用例のソロ)というレイアウトで見やすいのもGood。

 

エクササイズ部分は基本的にはシーケンスパターンのようなものが中心になりますが、

その応用のリック譜例は普段通りにソロ弾いてくれてる感じなので、教則的過ぎず聴きごたえがあります。

ちなみに譜例はどれも短く、いわゆる総合練習曲みたいなのは収録されてません。

 

ただ、本書はあくまでハイブリッド・ピッキングの技術解説に焦点を当てた本なので、

ガースドのようなソロアプローチの根底にある仕組みを学ぶためのものでも無いことには注意が必要です。

コンセプト通りにガースドのピッキング・スタイルを学ぶにはこれ以上ないくらいの内容で、全ての音符に使う指の指定が記載されてます。

おそらく本人もかなり真面目に作ったんだろうなってくらいには丁寧な本です。

そして、全ての譜例はmp3と実演動画(ワイプ付き2アングル)に対応してます。

普通に気合入ってます。笑

 

まだ、パラパラと読んだだけですが、教則としてしっかりしてるのと、ガースドのファングッズとしても最高の一冊なので、とりあえず僕は家宝にします。

買ってよかった。

 

Sylvain Luc(シルヴァン・リュック)が亡くなったそうです・・・。

フランスのジャズ・ギタリストのSylvain Lucが亡くなりました。

今のところ詳しい死因は公開されてませんが、「心臓が止まった」とあるので、

これが文章表現的な意味では無いなら突発的な発作みたいなものかも知れません。

まだ58歳だったそうで、あまりに早いと感じます・・・。

 

シルヴァンといえば、特にGodinのエレガットでコンテンポラリーなジャズを弾くスタイルでよく知られてると思います。

昨今のコンテンポラリー系同様にやや難解な印象ですが、ビレリ・ラグレーンとのデュオアルバムでは比較的聴きやすい楽曲が多く、僕はそこから入ったクチです。

当時は学生で、その頃はまだジャズギターの類をちゃんとは聴けてませんでしたが、

ビレリのスピーディな演奏には興味があったので、その流れでシルヴァンとのデュオアルバムを知る事が出来ました。

 

最初に聞いたのが、''Isn't She Lovely''をカバーしてるライブ映像で、

これの衝撃は凄まじく、動画を保存してmp3にも変換してiPodに入れてヘビロテしてた記憶があります。

僕はメタラーだったので、どちらかというとビレリの速弾きに注目して採譜もするくらいでしたが、シルヴァンのボイシングやバッキングの凄さ、リズムの正確さにも感動しました。(言うまでもなくソロも素晴らしい)

ただ当時の僕にはこれらを分析する程の知識は無く、まだ分かりやすいビレリに集中した感じです。

 

ちなみにこの曲はご存知スティービー・ワンダーのカバーで、一般的にはキーEで演奏されますが、上記のバージョンはGになってます。

当時の僕はそもそもこの曲をビレリとシルヴァンから知ったので、僕の中ではGでやるのが当たり前でした。笑

そういうものだと思ってましたね。

のちにEとかFでやる方が普通と知り、困惑した覚えがあります。笑

ポップスのカバーではありますが、僕にとってジャズギターに興味が湧いたキッカケともなった演奏なので、思い入れは強いですね。

 

デュオアルバムの''Duet''''Summertime''の二枚はかなり聴き込みました。

ギターデュオにおける一つの指標というか、こんな感じに演奏出来たらイイなと常々思います。

ジャズ云々抜きにテクニカルギター目線で聴いても楽しめます。

感覚派暴れん坊のビレリ、知的で整然としたシルヴァンの演奏の対比がうまくまとまってます。

 

正直、ビレリとの作品以外でシルヴァンのファンを語れるほど聴き込んでませんが、

目に入った動画を再生するたびに感銘を受けるプレイヤーです。

まあ、バケモノ(直球)ですね・・・笑

 

 

これは2022年の映像で久々に(?)デュオでライブした時のもの。

アップされた時に見つけて「あ、またやってるやん!」と思って嬉々として再生したんですが、

中盤から差し込まれる''My Way''のパート(9:10~)で、おっさん二人が楽しげにギター弾いてる姿(バカテク)と旋律の綺麗さにやられて当時リアルに涙が出てしまいました・・・笑

再会のステージを楽しんでる感というかなんというか・・・。(僕が知らないだけで定期的にやってたのならすいません。笑)

 

 

シルヴァンを見る度にGodinのエレガットが欲しくなるんですよね・・・。

本当に早過ぎる死が残念でなりません。

 

『好きなギタリスト3人挙げて』の難しさ。

ギタリストと話すとよく出る話題の一つだと思います。

 

『好きなギタリスト〇〇人挙げてみて』

もしくは

『一番影響を受けたギタリスト〇〇人挙げてみて』

 

お互いにバックグラウンドを語り合えて楽しい反面、回答に悩む内容です。笑

これ相当難しいですよね。皆さんもそうだと思います。

口頭で語り切るのは大変なので、普段の会話ではザックリで終わっちゃうんですが、

せっかくブログですし、この場では書いてみます。

(それでも全部は書き切れませんが・・・)

 

正直ジャンル毎に違ってくるのもそうなんですけど、そもそも優劣が存在しないので秤に掛けづらいですが、

僕の場合、ギター上達のキッカケになったという意味では、

 

ランディ・ローズ

リッチー・ブラックモア

ゲイリー・ムーア

 

の3人が挙がります。

これはギターがちょっと上達してきた中学生~高校生くらいの頃になりますが、

テクニック的な部分やちょっとした理論面でこの3人には強い影響を受けました。

コピーで忠実に弾く練習に加えて、自分でちょっとアドリブ入れたりとかのアイデアを知るにも良かったんですよね。

ご存知の通り3人ともハードロックギタリストですが、ブルースも根底にある人達なので間接的にブルースを知れましたし、クラシカルなフレーズからはシーケンス的なアイデアや響きを学べました。

 

そこからもっとテクニカルなものになると、イングヴェイヴァン・ヘイレンスティーブ・ヴァイ辺りも定番ですね。

ヴァイはちゃんとはコピーしてませんが、アルバムは好きで持ってます。実験的な試みが聴ける初期の作品が好きです。

 

ロック・フュージョン志向なものだと、

 

・ガスリー・ゴーヴァン

・ブレット・ガースド

・ショーン・レイン

 

の影響は大きいです。

特にガスリーは多方面のジャンルの特徴を落とし込む姿勢や指板の解釈でとても勉強になりました。

たまにやってる『誰々っぽく弾く』っていう取り組みは完全にガスリーの影響ですね。笑

 

芸術点的な部分では、

 

エリック・ジョンソン

・スティーブ・モーズ

・ステファン・シャキンガー

 

この3人はロックにしてはワールドミュージックっぽいというか独特な世界観がありますね。

モーズに関してはDregs時代がめちゃくちゃ好きで、実は僕がやりたい音楽性でいえばDregsは一番理想かもしれません。

シャキンガーは比較的若手で、エリックやモーズのフォロワーとも言える音楽性で捉え方によってはパクリですが、うまく融合されてる感じが好きです。笑

ケルトとかファンタジー要素あるゲーム音楽が好きなので、トラッドフォークとか昔のプログレみたいな音楽をギタリスト主体でやってるのに惹かれるんだと思います。

 

 

挙げだしたらキリがないので一旦この辺にしますが、

ロック以外でジャズ、フュージョン、ブルース、カントリー、ジプシー・ジャズとなるとまた色々違った人選にはなります。笑

やっぱり世間的に評価されているギタリスト達の良いところは吸収したいですし、

みんな違ってみんな良いので余程の狂信者でもなければ数を絞るのは難しいよね。

 

っていうお話しでした。

 

アレックス・スコルニックという努力家。

前回のジェイソン・ベッカーの記事で少し触れたアレックス・スコルニックについて・・・。

まあ、メタル界隈では有名なギタリストなので何を今更という内容にはなりますが、個人的な感想も交えて書いてみます。

ちなみに僕は全然スコルニックガチ勢では無いので予めご了承下さい。

 

      
Alex Skolnick(アレックス・スコルニック)は80年代からテスタメントというスラッシュメタル・バンドで活躍したゴリゴリのメタルギタリストですが、

なんとバンド脱退後はジャズも演奏してます。

僕はそれなりにメタルは聴くものの、テスタメントは通らなかったので時系列的には完全に逆でジャズのスコルニック→テスタメントをチェック、という具合でした。

まあ、スラッシュ系自体あまり聴いてなくて、メタリカメガデスパンテラ辺りくらいの知識ですね・・・(クソニワカ)

 

スコルニックのジャズは一般的なジャズスタンダードではなく、そのキャリアを活かしてメタル楽曲をアレンジする事で展開してるようです。

こちらはメタル楽曲をジャズアレンジした1stアルバムから

ジーの''Goodbye To Romance''を・・・。

こんな感じでアレンジアルバムを出してます。(ちょっとドラムの主張というか解釈に疑問が生じるのは俺だけか・・・?)

ありそうでなかった切り口ですが音楽界隈からの評価は良かったようですね。

 

スコルニックのジャズスタイルはややメセニー以降の世代寄りのフィールに感じます。

こちらは2ndアルバムからトリオでのオリジナル曲。アルバムの仕上がりとしては2ndの方が良いと個人的には思います。

 

ジューダス・プリーストの名曲、''Electric Eye''のカバー。

ちなみに完全に憶測ですが、ガスリーの''Seventh Heaven''はこれをパクってるんじゃないか?なんて思ってます。笑

 

・・・と、こんな感じに4~5枚程のソロアルバムをリリースしてます。

 

スコルニックはテスタメント脱退時点でどう若く見積もっても20歳半ば程だと思うのですが、ジャズを勉強するために大学まで行ったそうで努力家なんだな〜という印象があります。

元々テスタメントの時点でテクニカルなプレイヤーだったようですが、長年培ってきたスタイルから外れて学び直すのは中々大変に思いますし、ちゃんとそれを活かした音楽作品をリリース出来ているのも凄いと思います。

僕は音楽に対して探究心がある人が好きなのでスコルニックの姿勢にはグッとくるものがあります。

 

ロック畑の人が他ジャンルから学ぶ事は珍しくないですが、スラッシュメタルからジャズへ転向するのは超レアケースだと思います。笑

他にいたら是非教えて欲しいですね。

 

テスタメントのデビューアルバム。

めちゃくちゃクオリティが高いです。・・・が、あからさまにメタリカを意識してそうな雰囲気がプンプンします。笑

 

 

 

Legacy

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Conundrum

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ジェイソン・ベッカー・チャリティーのコラボソロ動画。

現在も闘病中のギタリスト、ジェイソン・ベッカーへのチャリティー的なコラボ動画です。

こういう企画はこれまでにも何度かありましたが、今回は女性ギタリストのニタ・ストラウスの呼びかけにより、

ジェイソンの楽曲を題材に多数のギタリスト達によるソロ回しが展開されています。

 

使用されたトラックはジェイソンが90年代にデビッド・リー・ロスのために書いたもので、

当時のデイブのバンドメンバーだった、マット・ビソネット、グレッグ・ビソネットと共にレコーディングされましたが採用されなかったそうです。

いわゆる没曲ですが、ジェイソン本人によるイントロリフやソロも聴けるのが嬉しいですね。(ベースとドラムは新たに再録)

 

参加ギタリスト達による個性豊かなソロが展開されてますが、個人的には元テスタメントのアレックス・スコルニックのソロ(4:30~)がまとまり良くて好きですね。

あと、メロディアスな表現においてやはりマーティが上手いなと思います。

ジェイソン本人のソロもジェイソン!って感じのニュアンスとフレージングですね。笑

ピッキングのパワー感みたいなのが、録音越しにも伝わってきます。

 

 

ジェイソンといえば、僕も大ファンなのでカコフォニーでの二枚やソロアルバム、未発表音源集、DLR時代とそれなりにCDを持ってますが、

今回の曲で久しぶりにジェイソンのフレーズを聴くとやっぱりかっこいいです。

 

クラシカルな速弾きに注目が行きがちなギタリストですが、ブルージーな側面やDLR時代のノリの良いハードロックな演奏、果ては理論的で幾何学的なアイデアを持っていたり、今聴いても素晴らしいです。

杜の工房さんの木製ギタースタンド。

教室用に購入したギタースタンドです。

『杜の工房』というところで手作りされている木製スタンドで、パイン材を使った素朴な見た目と省スペースなサイズ感に惹かれました。

紹介しようと思って忘れてました!

 

実際に置いてみた図。

(注:自分で手を加えた箇所(後述)があるので本来の外観とは若干異なります)

 

購入したのは、エレキ用の3本立てサイズ。

エレキ用、アコギ用でホルダー同士の間隔が違い、アコギ用は広め。

それぞれ3本立て、5本立てを選べます。

僕の場合は、アコギも置くので本来はアコギ用を買うべきなんですが、他の方のレビューを見ると意外とエレキ用でも置けたそうなので、ひとまずはエレキ用を買ってみたら窮屈ながら確かにアコギも置けました。

ご覧の通りドレッドノートサイズなので、まあこれが置けるなら大体のモノが大丈夫だろという感じ。

 

このスタンドのいいところは絶妙に直立状態で置ける事。

この手のスタンドは奥側へ傾くような仕様が多く、壁ギリギリに設置したくてもネックが壁に干渉するので、結局壁から離してスペースに余裕をみる事になるんですよね。

手前に倒れるリスクは減るので、それはそれでいいんですけど、想定してたよりも場所取られて困った人もいるのではないでしょうか?(僕)

対して、このスタンドは見ての通りほぼ直立。

壁にベタ付けするくらい近づけてもネックが干渉しません。

直立だとギターが倒れないか不安にはなりますが、土台部分のホールドもしっかりしてるので、意外と手前へ倒れてくる心配も少なく、結構信頼性あります。

不安ならネックホルダー部分にサッと開閉可能なガードを増設してもよさそうですね。

まあでも普通に使うには問題無い範疇かと思います。

木製で軽量なので、揺れには強く無いですが、これも普通に使うには大丈夫でしょう。

何かしら引っ掛けたり、それなりに力が加わると倒れますけど、それは普通の三脚スタンドも同様かと。

 

といった具合に省スペースが強みですが、ゆえにギター同士の間隔は狭くなりがちなので、出し入れには注意が必要で、バタバタしてるとぶつけちゃうかも。

僕の場合、アコギだけは割れが出たらマズイので支柱にセリアのコーナーガードを貼り付けてます。

 

最後に、

以下は品質面でのちょっとした懸念点。

 

まず、ネックホルダー部分の保護について。

他の方も言及されてますが、ホルダーの溝の範囲には薄めのフェルトが貼られているだけなので、クッション的な厚さでいえばかなり心許ないです。

それも両面テープで貼り付けられているだけなので結構すぐ剥がれます。

フェルトなので、ほつれ?や毛羽立ちも出やすいですね。

このままでもネックに影響は無いですが、念のため追加のフェルトを上から貼り増して厚みを稼ぎつつ、剥がれの対策にもなるように両端まで範囲を広げました。

そのついでに軽く水で薄めた木工用ボンドを塗る事で毛羽立ちも抑えてます。(塗るのはあくまでフェルトの外周/輪郭部分だけ)

 

フェルトを採用しているのは、ラッカー塗装のギターに優しいのでありだと思います。

ちなみに土台部分も同じくフェルトでの保護になってますので、ギターを置く感触はゴツゴツしてます。

 

次に製造のムラ(?)

実はこのスタンドは数ヶ月程おいて2本目を注文したのですが、同じものを注文したにも関わらず寸法が1本目と違いました。

厳密には木部の切り出し寸法は同じですが、そのパーツの接合位置に違いがあり、この二台は同じにはなっていません。

右側の個体の方がホルダー自体が手前にあるので、左側よりも奥側に置く事でバランスを取ってます。

2枚目の写真の足元をよく見比べてもらうと位置関係がズレてるのが分かると思います。

 

性能に大きな差は無いですが、2台以上を綺麗にビシッと並べたい人には気持ち悪いかもですね。

正直、仕様変更なのか製造のムラなのかは分かりません。

 

 

気になった点はそれくらいですね。ハンドメイドゆえ多少のブレは仕方ないかもです。

この会社はギターグッズ特化という訳ではなく、アウトドア製品だったり木製スタンド全般で展開されているようなので、ギタースタンドについての設計ノウハウや実用上のフィードバックをどれほどお持ちかは分からない(失礼!)ですが、僕的には使い勝手が良くて大変気に入ってます。

ご覧の通りリピート購入済みなので。笑

 

意外とこのサイズ感のスタンドは無いので、コンパクトにまとめたい方にはオススメします。