Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

Whirlwind ''Gold Box''

また歪みです。これまたセールでえらく安かったので買ってしまいました・・・。

Whirlwind(ワールウインド)のディストーションですね。
このメーカーの社長はなんとMXR社の初代メンバーであるマイケル・ライアコナという人物だそうで、
この''Gold Box''をはじめ、ここのペダルは氏の手によりデザインされた初期MXRペダルの復刻品的なコンセプトが売りです。

この''Gold Box''はMXRの名器、''Distortion+''のクローンですが、なにせ設計者自らが作っているので、クローンというよりはリイシューに近いですね。
そういう意味では社名は違えど、ある意味で本家の現行品よりも本家らしいかも知れないって感じです。
おそらくMXRでいう「スクリプトロゴ」と呼ばれる時期のサウンドにあたる作りではないかと。


ただ、復刻というには改良点が多いですし、なんだかハッキリしない位置付けというか色々ややこしいですね。

Dist+といえば、ランディ・ローズが愛用していた事でも有名ですね。現行品なら僕も高校生の頃に買ったものがまだ手元にあります。
オリジナル同様にOUTPUT(音量)とDISTORTION(歪み量)の2ノブです。EQも無ければトリマー等もありませんが、MXR初期の復刻とはいえトゥルーバイパス化にLEDも搭載され、9vDCで動作するといった今のご時世には当たり前の改良がされてます。


サウンドは当然ですがDist+ですねw 鳴らした瞬間に妙に懐かしい気持ちになりました。
荒っぽくて、ファジーな感じで攻撃的です。オリジナルもそうですが、OUTPUTノブはブースト量があまり無く、フルアップで丁度いい感じですね。
全てフルアップにするとまぎれも無いディストーションですが、このペダルはブースター的に使うのがベストだと思います。
クリーンアンプに単体で使うとかなり尖った薄い歪みになりがちです。特にジャズコだとベケベケになりやすいです。(使うギターの種類によってはいい感じになるかも。試奏時のレスポだと意外にも甘いサウンドが出たので買いました。というかこの辺は現行MXRより相性いい気が・・・)
DISTORTIONノブは3時以降くらいから急に可変が強まり、物凄い歪みます。相応のノイズは覚悟しなければなりません。

クランチ〜オーバードライブ程度に歪ませた真空管アンプを一押しするという使い方で本領発揮しますね。
ミドルが図太く、エッジの効いた高域とオーバーロードさせ爆発寸前といった感じの歪みが癖になります。
基本的に本家Dist+と使い勝手は変わりませんが、「じゃあ、MXR持ってたら別に要らない?」と聞かれると全然そんな事はなくて、むしろ一度は試してみて欲しい、と言える程度には違います。
確かに傾向は似ていながらもGold Boxのほうが粒がハッキリしているというか、よりオープンなサウンドでクランチの旨味や暖かさを感じます。
現行Dist+のほうはローがブーミー/ハイがバキバキになりがちな気がします。

ミドルゲイン程度で使うと軽めのファズっぽいです。ふっくらとした感じで、余韻はやや毛羽立ったレトロな歪みでこれまた癖になりますね。
また、歪み量に関わらずボリューム操作の追従性が良く、鈴鳴りクランチが簡単に出せます。現行MXRだとこれしようと思うとなんだかブヨブヨゴロゴロした音になった気が・・・。

Distortion+を愛用している方には是非試して頂きたいペダルですね。優等生とは呼べたシロモノじゃないですが、どこか憎めない味のある歪みです。
ハッキリと好みは分かれるでしょうが、僕は大好きですねw
マーシャルに突っ込んでレスポールで鳴らすと、ランディが降臨します。

ハンドメイドですが値段も新品で1万ちょっとです。
このGold Box以外にもPhase90のクローンの''Orange Box''やDyna Compのクローンの''Red Box''があります。
いずれも初期MXRの復刻的なコンセプトです。