Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

Fulltone ''Clyde Wah Deluxe''

これは新機材ではなく、もう5年くらい前だったかに買ったやつです。円高だったので、海外の楽器屋から取り寄せました。

今更説明不要かとは思いますが、VOXの''ClydeMcCoy-Wah''を目指し、そこにフルトーンなりの工夫を加えた事で高い評価を得てるワウです。
値段は高い部類には入りますが、品質は良いです。''Deluxe'とありますが、その名の通り通常のモデルより少し機能的に拡張されたモデルになります。'

ワウなので、たいして説明する事も無いですが、このモデル(Deluxe)の特徴として3点スイッチがあります。

これはワウの特性を変化させる事ができるスイッチで、手前(写真だと左)から''Wacked''、''Jimi''、''Shaft''にそれぞれ名称がついています。
分かる人には分かるネーミングですね。
サウンドの傾向としては、''Wacked''はかなり低域側での可変が強く、グワングワンした感じに波打つようなワウが掛けれます。
一般的な目線で見ると個性的なモードかと。
''Jimi''はフルトーンワウの最もベーシックなモードで、これが「ClydeMcCoyサウンド」にあたります。
本家マッコイは全く知りませんが、これで聴く限りマイルドな出音です。(後述)
''Shaft''はやや高域寄りですかね。多分ですけど、これは映画の「シャフト」のテーマで聴けるワウサウンドを意識したネーミングかと思います。
''Jimi''よりはいくらかシャープでギザギザな印象を受けます。

飛び抜けて変化を感じるのは''Wacked''ですね。

それと3点スイッチの他にブーストノブも付いています。これは連続可変ではなく10段階のロータリー式(?)という操作になっています。
INPUT LEVELという事ですが、ノブを上げても僕の耳には変化が殆ど分かりません・・・。壊れてんのか?ってくらいで・・・w

それと筐体内部にはトリマーがあり、ワウの掛かり始める帯域を設定できるようになっています。浅めの踏み込みから掛かり始めたり又はその逆にしたりという風に好みの位置に調節できます。
とは言っても結局デフォルトに戻したんですが。トリマーには印が付いてるので迷わず初期状態に戻せます。


さて、サウンドの傾向としては、先程マイルドと書いたようにかなり大人し目、綺麗目です。人によっては物足りないかと。特に歪みと合わせた時のアグレッシブさには欠けますね。
なんだか原音とワウ音が別々で出力されてるような綺麗さです。よくあるワウが「ギャウギャウ、ワカチコワカチコ」って感じだとするとフルトーンは「チャカポコ モヤーン」って感じ。
(まあ僕はワウは詳しくないので適当に聞き流して下さい)

ワウにありがちなバイパスの音痩せはトゥルーバイパスのおかげでありませんが、掛かりの物足りなさはそれが原因かもですね。
僕はワウの仕組みに詳しくないですが、基本的にワウはバイパスの劣化のおかげで掛かりが効きやすくなって、あの伝統的な音になるんだそうで、劣化とは言ってもそれは必要悪とも言えるものみたいですね。(某工房の人の受け売り)
なので、ロック的にギャンギャン鳴らしたい人にはあまりオススメできません。良い音ではあるのですが。

ちなみに僕のこれは古いタイプですが、現行品のデラックスにはバッファースイッチが増設されてます。
これはファズと併用した時のインピーダンスの相性の悪さを改善する為に機能するそうです。

総合的には使い勝手の良いワウです。ややデカイ、重い、そしてLEDが右側にあるので視認性に難がある(点灯も薄め)のが惜しいですが・・・。



''Shaft''モードのネタ元っぽいサントラです。