Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

Lovepedal ''Silicon Fuzzmaster''


ラブペダルのシリコンファズです。
2、3年前から自作品を所持してますが、なんやかんやで本家が欲しくなり購入しました。

ラブペダルは製品ラインナップが非常に流動的で、タイミングを逃すと結局買えずじまいなんて事がザラですね・・・。
まあ、1年そこらでガワのデザインや名前だけ変えたりして新製品的に復刻させるって事も多々ある(というかそういう商法)ので予測しやすいのやらしにくいのやら・・・中々買い手を困らせるメーカーです。
これも数年前に生産されてたペダルで、それ以前に''BBB''の名前で販売されていたゲルマニウムファズのシリコン版だとかなんとか。
ラブペはファズのラインナップも豊富なので僕も把握しきれてません。

これはファズフェイス系の回路ではありますが、とても扱いやすく、ディストーションと言える範囲まで音色をカバーしてるのが特徴かと思います。
コントロールはLevelとDriveは勿論のこと、真ん中に名前のないノブ(Blend)があります。
Tone(よくある高域調整とは違う意味合いです)とも表現して差し支えないと思いますが、これがこのペダルの肝でもありますね。
左に回す程、一般的なOD/DISTのような汎用性のあるややタイトな歪みになり、右に回す程、低域が膨らみファズらしいサステインの良い歪みになります。
これは単純なトーンフィルターよりもちゃんと「ファズらしさ」の度合いみたいなものが変化してるように感じられますね。音色のシェイプ自体が変化してる、と言いますか・・・高域が籠ったりとかは無く、基本的に同じ音で歪みと音色の傾向が変わります。

更に筐体の裏に小さな穴があり、そこからドライバー等でバイアストリマーを調整できるようになっています。(表面に出して4ノブにしてくれてたらもっと良かった)
このバイアストリマーも中々面白く、電池切れかけのブチブチしたサウンドやデフォルトの状態よりも更にファズを強調した音にも出来たりで結構な守備範囲を誇るペダルですね。
僕はファズ成分を残しつつもディストーション寄りになる位置で設定してます。


やはりファズなのでギター側のボリュームを絞った時のチャリチャリした特有のクランチもいい感じですし、ゲインの幅自体もかなり広く、先述の通り真ん中のツマミを左に回す事で普通のディストーション的にも使えます。
とは言ってもあくまで「的に」なのでファズの範疇のサウンドである事は注意して頂いたほうが良さそうです。

ファズに対する苦手意識ある人は一気に見方が変わっちゃうかも・・・そんなペダルです。

総評としてはかなり良いですが、弱点はやはり高域を調節するノブが無いので、アンプのクリーンとで使い分ける際の利便性の面で「惜しい感」は否めませんが、まあその辺は仕方ないですね。笑


最後に自作品と比較してみてですが・・・

基本的にビックリするくらい同じ音、同じゲイン量でした・・・笑
ただ自作品のが圧倒的にローノイズな仕上がりになってます。
サイズも小型で作れてるし、こう見ると本家の価値が薄れて感じますが、バイアストリマーの挙動が大幅に違ってて自作のほうは一定の位置以外は急にノイズが増したり、それ以外はブチブチ音になったりで調整幅が狭かったです。
あとしばらく弾いて分かったんですが、弾き心地的には本家のほうが食いつく感じがあります。
自作のはややそっけないというか・・・。音だけ聴くとほんと区別つかないんですけどね。
ピッキングした時のアタックの粘りが本家のほうがあります。
片方の存在しか知らなければどうでもいい範囲の微々たる差と言えますが完璧に同じでは無いですね。



と、まあこんな感じで良いファズです。デザインも好きだなあ・・・。
ラブペダルは音もデザインも僕のツボに入るものが多くてついついチェックしちゃいますね。