Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

ZOOM ''MS-50G''

そういえばこれあるのにレビューしてなかったですね・・・(盲点)
かれこれ5年以上使ってるかと思います。



(中央のフットスイッチでエフェクトのオンオフ。フットスイッチ周りのボタンでエフェクトを選択。モニター下の三つのノブでパラメーターの設定とかカーソル移動、ページ移動等々、諸々兼ねてます)

ZOOMのマルチエフェクターです。あまりにド定番なので機能の紹介は程々に僕主観の使用感とか書いていきます。
操作方法の詳細は検索したら沢山出てくると思いますし、まともに書いたらかなり長くなるのでカットで・・・。



まずこの中に歪みからモジュレーション、空間系、アンプシミュレーター、その他飛び道具諸々までと多種多様なエフェクターが入ってます。
しかもUSB接続でアップデート可能なので、発売当初は(確か)50種ちょっとだったエフェクトもver.3になった今や172種にまで大幅に拡張されています。
それでいて値段は一万円を切るので本当にありがたい存在です。


で、こういうのって実のところ「ちゃんと使えるのか?」って疑う人が多数だと思いますが、正直かなり使えます。



全てがデジタルエフェクターなので、一部において「デジタル=悪」みたいな風潮(これは今や堅苦しい考えですが・・・)のあるタイプのエフェクトに関しては色々な意見はあると思いますが、個人的には空間系やアンプモデリングは中々に役立ってます。
ディレイ、リバーブと括った中にも色んなタイプのがあって、例えばアナログライクなものやテープシミュレーター的なのや最近ではシマーリバーブも追加されてます。
デジタルなので極端な効かせ方も出来ますし、それぞれにトレイルモード(エフェクト中にオフにしても音が途切れない)の有無が選択できるのも嬉しい配慮。
リアルタイム操作では無いですがタップテンポモードもあります。
音の質もそこそこ良いです。 正直空間系に関しては単品モノでもデジタルが多いご時世ですし、マルチモノとはいえそれほど抵抗なく使えますよね。


それとは反面、アンプシミュレータ。これはアンプ実機が至高なのは間違いないですし、ましてやこんな小さいマルチの中のだと期待出来なさそうな感じはありましたが、これも意外に悪くないです。
モデルは基本的に有名どころのコピーで、それぞれにちゃんとEQ設定もあり、更にはキャビネットの種類、そして接続先の選択が可能です。
接続先は、コンボアンプ、スタックアンプ、ラインといった具合に何に繋ぐのかに応じて選択出来ます。ただこれに関しては僕は結果的に出音で判断する事が多く、必ずしも接続先と設定を合わせる必要はなく「ラインだからライン設定」って決まりも無いと思います。正直大雑把なEQみたいに捉えても良いかも。
スタジオにジャズコしか無かった時とかにどうしてもバンドとカラーが合わない場合はこのアンシミュ機能を試してみると意外と良かったりします。
足元でオンオフ出来るので普通のエフェクターとして使えますしね。
中でもフェンダー系のいくつかとオレンジのモデリングが結構好きですね。

飛び道具だと、リングモジュレーターとかシンセ風とか面白いです。
ランダムアルペジエーターや爆発音(使いどころが謎)もあったり、わりとニッチなものまで揃えてくれてますね。
歪み類のラインナップも沢山ありますがどうしてもデジタル感は顕著な感じがしてしまうので、これは割り切れる人向けでしょうか。



全部紹介するのは難しいので、あとは便利だなと思った部分なんかを・・・。



エフェクトの一つに「ラインセレクター」があり、マルチ内で仮想の分岐位置を作れるんですよ。
このMS50Gは、モニター内に右から左へ直列でエフェクトを並べてそれらを左右のスイッチで個別に選択していってフットスイッチでオンオフする、という操作なんですが、それが行えるのは「画面に表示されてるもののみ」なので、当然これだと演奏中に常にオンオフを行えるのは一つだけになります。(物凄い速さで手を伸ばして左右のスイッチを操作する余裕があるなら別ですが現実的では無いですね。笑)
それをラインセレクター機能を使えば複数同時オン/オフが出来ます。


図にすると、MS50G内で6つエフェクトを並べたとして、

AMP -□-□-□-□-□-□- Gt

↑こうなってるところに、


AMP -□-□-□-A/B-□-□-□- Gt


こんな感じに好きなポイントに''A/B''(セレクター)を挟むと、その''A/B''以降を一度にオンオフ出来ます。
その際は常に''A/B''を選択しておかなければならないので逆に言うと、セレクター以外の操作が不可なんですがフットスイッチが一つという仕様上どうしようもないですね。
あとは並べたエフェクトのデータをバンクに保存出来るので、そのバンクごと順番に切り替えていく事も可能です。
バンク内はそれぞれエフェクトを並べられる数に上限があるので、ラインセレクターだとエフェクトが足りない場合やもっとガッツリ切り替えたい場合に役立つモードですね。



他は実はチューナーも搭載されていて、フットスイッチを長押しするとチューナーモードになります。その際はミュートも兼ねてますね。
精度はそれほど良くないですが、搭載してないよりは有るほうがありがたいです。笑



補助ペダルとして使うなら十分過ぎるポテンシャルですね。
余程音にこだわりが無ければこれ一つボードに入れてればすぐに間にあわせられますし、不測の事態でも大体のエフェクトは入ってます。
「そんなにメインで使わないけどたまに必要」ってタイプのチョイ役エフェクターをわざわざ個別でボードに用意するよりもこれ一つあれば荷物も軽く出来ますので、とりあえず持ってても良いマルチだと思います。


このサイズにかなり詰め込んだ機能性なので、その分細かい操作面が遠回りになってる部分はありますが、さほどストレス無く使えますよ。
メーカー側もなるべく直感的に使えるように配慮して作ってると思います。