Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

Catalinbread ''WIIO''

CatalinbreadのODです。Catalinbreadはここ数年でガッと出てきた、少し特徴的なラインナップの多いメーカーです。
特に歪みに関しては、王道のマーシャル、フェンダースタイルに的を絞ったものは勿論、例えばBlack Sabbathのトニー・アイオミ、Queenブライアン・メイLed Zeppelinジミー・ペイジ等、結構ピンポイントで狙い撃ちしたようなコンセプトの再現系ペダルを作ってたりで面白いです。

この''WIIO''も例外ではなく、「HIWATTアンプの再現」だそうで、制作者的にはThe Who(ピート・タウンゼント)の曲を弾く事に適したモデルみたいな風にも言われてます。
「WIIOという名前はWHOのもじり」という話しも知られてますね。
ニッチな商品のためか元々は限定品だったようですが、後に普通にレギュラー品になり、その後現在では公式サイトのラインナップからは消滅してます。

かなりオープンなサウンドのオーバードライブペダルで、ゲインフルでディストーション手前くらいまで歪む感じはありますが、とてもアンプライクな歪みの乗り方なので妙にサステインがイイだとか、ハンマリング、プリングがラクとかは無いですね。
昔ながらのシングルchアンプをナチュラルにドライブさせていった感じに近いです。
僕はHIWATT自体は弾いた事無いのでこれがどこまで似てるのかとかは分かりませんが、ジャリっとしたクランチに少し不器用な低音が心地いいです。
ゲインを絞ればクリーンながらもハリとエッジの効いたクランチが出せて、フルアップにする程やや音の輪郭は奥に行きはしますが使える音です。

コントロールはMaster(音量)、GainにEQはTrebleとBassです。EQはどちらも極端な効きは無く、劇的にブースト、カットできるものではないです。
このペダルの美味しいキャラを極力残したままって感じの効き方ですかね。補正程度って感じとも違いますが、これで色んな音色をってのは無理ですね。

全体的な音の傾向はやや硬めでオープンな粒立ちの良いサウンドかと思いますが、音の立ち上がりに独特な重たさがあります。(表現が難しいです)
しっかりピッキングしないと弾き損ないそうになりますね。ボリューム操作に対する歪みの可変はかなり良いです。
アンプライクペダルの部類ではそうとうイイ線行ってるように思います。

あいにく僕はThe Whoは通ってませんので(すいません)、ピートの再現に使う事は無いですし、そういう用途での適正を判断できませんが、純粋に良質なODという意味でお勧めできます。(一癖ある感は否めないですが)
あと、前段から他の歪み等でブーストする使い方は自分的には微妙でした。良い部分が一気に死ぬ感じが・・・。笑
本来のゲイン量でそれもやや抑えめに使うのがいいのかな、と思いました。