Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

【自作】ROG ''Mockman 2.0''(Rockman/Distortion)

        

久々の自作ネタ。

自作あるあるだと思いますが、ネット見てると作りたいものだけは頭の中に溜まっていくんですよね・・・笑

構想を練りつつ部品の注文もしてたんですが、いざとなると腰が重くて長らく手付かずなものが結構あります。

(Tube Zoneをもっとキッチリ作りたいですし、お気に入りを組み合わせた2in1だったりもやりたいんですが手間かかるんですよね)

 

そんな中、ちょっとニッチ且つお手軽で面白そうな回路を見つけたので作ってみました。

タイトルの通り、「Rockman(ロックマン)」スタイルのディストーションです。

''ROG''というのは、''RunOffGroove''の略でこれは様々な回路を公開しているサイト名ですね。商業メーカーではなく、回路に詳しい一般人(非営利団体?)のサイトのようです。

日本にもそういう自作に詳しい方の個人サイトありますよね。(お世話になっております)

 

回路元となる「ロックマン」はボストン(バンド)のギタリスト、トム・ショルツが設計したアンプ/システムのブランドです。

「ショルツが自分用に作ったものを製品化したようなブランド」なので、かなり特徴的かつドンピシャな音がしますが、この音が当時としては革新的だったようですね。

ショルツ本人は勿論、日本だとB'zの松本さんが使用していた事で一部界隈においてマニアックな人気があるものの現在は製造されていません。

ちなみにジョー・サトリアーニの''Surfing with the Alien''やデフ・レパードの''Hysteria''のレコーディングにも使用されたとか。

 

そんなロックマンの回路をモチーフにしたのがこの''Mockman''なのですが、具体的にどのモデルかは分かりません。丸々トレースしたというよりは何かしらのモデルの主要回路の一部を取り除いたか、もしくは''それらしく作っただけのモノ''かと思います。

なんていうか「エコープレックスのプリアンプだけ抜いた」とかああいうノリかと・・・。

 

 

 

コントロールは見ての通りボリュームノブが一つと、音色をClassic/Modernのどちらか選択するスイッチのみです。

Modernにすると全体的に少しゲインが上がり、厚みが出ます。ピックアップの出力に応じて使い分けると良さそうな効き方です。

ゲインやEQを細かく調整する手段が無いので不便に感じますが、もう既に音が完成されてるので慣れれば案外気にならないです。笑

 

基本的にショルツの好みがモロに反映した設計なので、あの音しか出ません・・・笑

ミッド~ハイがめちゃくちゃ強調されたあの音です。半止めワウみたいな感じありますね。

初期B'zの松本さんが好きな人にも嬉しい音だと思います。

そしてやたらサステインとコンプレッションがあります。コンプ掛けてないのにアタックの頭にパキャ!っとした感触があるんですよね。

ギター側のボリュームを絞った時も不思議な減衰の仕方があり、結構歪んでる割にはジャキッとした音まで落ちるんですが、ややゲート掛かった?みたいなチリチリ音になります。(ハイパスっぽい感じ)

多分これは意図した設計で、手元の調整でそれなりにクランチも出せるようにしてあるんだとは思います。

 

あと、事前情報でノイズが〜とか目にしてましたが僕の環境では特別気になる程では無いようです。

 

 

抵抗をポットに置き換えればトーンとゲインも増設出来そうですが、一旦は出音の把握の為に素のまま作りました。

改造したところで意味のある挙動になるかは分からないというか、この音しか出ないからこそな設計な気もします。

【追記】今回の回路が''2.0''なので当然その前のver.もあるわけですが、後々そちらを見るとトーンポットのオプションがありました。

あくまでオプション指定ですが、回路組んだ人の案としては存在したようです。でも、2.0で無くなってるのを見るに思った挙動にならなかったか必要性を感じなかったのかもですね。

多分ちゃんとやるならこの回路の中でやるよりは、アクティブフィルター回路を別に組んで接合した方が良いと思います。

 

オペアンプは4558を使いました。

かなりピーキーでクセがある回路なので、「オペアンプはアウトプットのコンデンサの値と相談して好みで選んで」っていう感じの注釈もありましたね。

ちゃんと吟味したい人はコンデンサもソケットにしておいた方がいいかもですね。僕は面倒なのでなんとなくで決めました。

 

 

 

とにかくこれを繋げば問答無用であの音になるので結構楽しいですね。

The '80-'90s!!!!!

 

【余談】

ロックマンと聞くと僕としてはカプコンのゲームが先に浮かびますが、あのタイトルってひょっとしてこのアンプから拝借したんですかね??

今思えば象徴されるカラーリングも同じブルーですし、その色味も近いんですよね。

更には改良製品として発売されたX100といったように''X''がつくモデルが複数ありますし、これがロックマンXシリーズの元ネタになってるような気がしてならないです。

ググったら何かしら出るかと思いきやそれらしい情報も無く、特に言及はされてないようです。

だからなんや?って話しですけど・・・笑