CD語りの2回目はギタリスト、アンディ・ティモンズの1stソロアルバムを・・・。
これは僕がまだハードロック・ヘヴィメタルを中心にギターを練習していた頃に手にした一枚で、
当時の僕はギターインストといえばシェンカーやゲイリー・ムーアのようなメロディアスな泣き路線、
もしくはイングヴェイのようなネオクラ路線かヴァイのような変態路線でした。
確かこれはハードオフで見つけて、なんとなく買ったと記憶してます。
ティモンズを知ってて購入したのか、ただのジャケ買いだったかは覚えてませんが、
その店ではトニー・マカパインの1stのジャケ(裏面)買いで成功してたので、なんとなく直感的なものだったかもしれません。笑
ジャケが『見るからにギター弾きまくりそうな感じ』ありますよね。
結果的にこれまた成功で、今まで聴いていたインストとは違った良さがあり、
ティモンズのスタイルの幅広さに驚きました。
メロディアスだし、テクニカルでいてブルージーなフィールもあり、歌わすようなニュアンスからハードなピッキングまで・・・。
しかもカントリースタイルの曲もやってて、
『この人、なんでも出来るやん・・・』という印象でした。笑
いわゆるスタジオワーク的な演奏もこなせるプレイヤーに興味が湧いたのはこれがキッカケだったかもしれませんね。
それまでそういうお仕事ギターのプレイヤーは退屈に思ってたので・・・笑
CDの解説書にはティモンズのプロフィールが書いてあり、それによるとやはり専門的に音楽を学んだ人だったので、
なるほどな〜と納得しました。
一曲目の''Carpe Diem''から好きになり、人気曲の''Electric Gypsy''や''Cry for You''等々、粒揃いの楽曲が収録されてますが、
中でもお気に入りは、''It's Getting Better''です。
この曲は意外と取り上げられない印象ですが、展開やメロディが好きなんですよね。
僕はゲーム音楽も好きなので、『なんとなくロックマンX感あるな』って思いながら聴いてました。笑
ソロの音使いも好きで、例えば中盤の静かになるセクションでブルージー&ジャジーなフレーズが入るんですよね。
あくまで『ジャズ風』の範疇だとは思いますが、うまくハマってます。
ティモンズはたまにクロマチックなラインを使いますが、このアルバムでは''Carpe Diem''にもこういう瞬間があります。
比べて分かる通り、''It's Getting Better''と同じパターン。
※どちらもポジション取りは憶測ですのでご理解下さい。
(トニックの)マイナーペンタのボックスポジションを想定して、コードのルート、5th、3rdの順に狙って着地していく『挟み込み&クロマチック』といった下降ラインです。
同じ音形のアプローチを各弦でやってる感じですね。ギター的な発想だと思います。
5音括りのパターンなので、16分音符で連続して繋げていくと解決のタイミングはズレていきますが、
実際弾いたらイイ感じに響きます。コードは基本トニック1発だけ想定して、他は無視だと思います。
・・・っとまあ、ロックアプローチの中に時折こういうのを混ぜてくるのがカッコイイと感じたんですよね。
しばらくして2ndの''Ear X-tacy 2''も購入しましたが、そっちはあまり聴き込んでません。
ソロ名義以外だと、Danger Dangerに参加していた事を知り、メロハー好きだった僕はこれまたすぐに購入したわけですが、
こちらはバンドの楽曲の良さも相まってしばらくは愛聴盤でした。
本格的な参加は2ndの''Screw It!''からですが、ソロ作で聴けるような懐の広さはあまり感じられず、器用めなシュレッドギタリストな印象は否めなかったですね。
でも曲は本当に良いです。