中国メーカー、MoskyのRAT系ディストーション、''Super RAT''です。
Black Ratというミニサイズモデルもありますが、それの上位機種?みたいなやつです。
Moskyといえば元ネタをハッキリと明言したうえで安価なコピー品を販売している潔いメーカーですね。(褒めてない)
言うまでもなくProco RATのコピーですが、これに関しては他所の大手メーカーも堂々とやってるので・・・セーフ!
いわゆる改造RAT系ですね。
シンプルデザインに中央のネズミの絵が可愛い。ハハッ!
回路的にはRATに3モードスイッチを加える定番の改造で、
・クラシック(通常のRAT)
・ブースト(おそらくクリッピング無し)
・ターボ(Turbo RAT/LEDクリッピング)
を切り替えできます。
ブーストモードは音量の最大値が上がり、ゲインも下がる事でやや明るく、オープンな音色になります。
クランチ用途に良さそうですが、そもそもこの状態でも結構歪みます。笑
ターボモードはゲインが増し、より密度のある歪みになります。
(クラシックモードは言わずもがな。ぶっちゃけ一番好きかな)
基本的な音はRATそのものですが、トーンフィルターの可変がRATとは逆になっています。
RATといえば時計回りにハイカットする仕様ですが、
このSuper RATは一般的なトーンノブと同じく時計回りでブーストされるので、
往年の操作感への想いが強い人には違和感がありそうです。笑
というか名称もFilterではなくToneに変更されてますね・・・。どおりで・・・。
あとは、ボリュームノブのカーブに見直しが入ったのか、手持ちのRAT2が9~10時くらいの位置で丁度良いのに対して、Super RATは13時くらいで同程度です。
最大値はどちらも同じっぽいので、あくまで可変カーブの違いですかね。
トーン同様にボリュームも逆向きの挙動になってるのかもです。
そして最後にこいつのセールスポイントは、オペアンプにLM308が使われている点。
LM308といえば、ビンテージRATに搭載されていたパーツですが、生産終了した今では貴重なので一個1000円以上はすると思います。
それがこの大量生産されているコピーRATに使用されています。
新品4000~6000円くらいで買えるエフェクターにそんな高価な部品が使われてるとは思えないのですが、
実際に中身を確認したら確かにLM308が載ってました。
でもこれも模造品だとは思います・・・笑(まあ、音が良ければなんでもイイ)
この胡散臭いLM308にどれほど恩恵があるか分かりませんが、僕のRAT2(OP07DP搭載)と比べて音がふっくらしてる印象です。
RAT2はミドルが控えめなのかやや鋭い音に感じましたが、
これはこれで平面的な鳴りでタイトな刻みに向いてる音ですね。
良い悪いよりは好みや用途の問題に思います。
ノイズ量も同程度ではありますが、そもそもがうるさめ。
ちなみにSuper RATは、Moskyの中でもややお高めな『ハンドワイヤシリーズ』の位置付けですが、内部基板や配線はいつものMoskyクオリティに見えます。
ハンダの仕上げとか配線材の質が心許ない感じあるんですよね。笑
Mosky製品は不具合報告のレビューをチラホラ見かけるので、おそらく配線周りかスイッチのトラブルじゃないかなーとも思います。
ここの製品はかれこれ6台くらい買ってますが、幸い一つも故障してないですね。
安価でチープながらLM308の載った手頃なRATとして海外では結構評判良いみたいで、お値段以上に満足してる投稿を見かけます。
実際、僕も良い歪みだと思いましたね。
改造RATクローンは色んなところから出てるので、選択肢は多いですが僕はMosky好きなので買った次第です。