Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

BOSS ''RV-3''

昔から家にあったやつです。せっかくなのでレビュー書いておきます。

''Digital Reverb/Delay''と書いてあるようにリバーブとディレイが同時に使えるエフェクターです。個別に使う事も可能です。
生産完了品ですが、なんだかんだでこの二つの機能を持ち合わせたコンパクトエフェクターは少ないようで未だに根強い人気があるそうです。
触った事はありませんが、前身機種にRV-2があるようですね。

肝心のサウンドですが、正直さほど良く無いです。これが出た当時は知りませんが、最近は高品質な空間系が増えているので、それらと比べるとどうしても僕は好きになれないです。
まず、ディレイ音ですがやけに機械的なニュアンスです。
ベッ、ベッ、ベッ・・・ジッ、ジッ、ジッ・・・って感じでリバーブも同じく、ジリジリ、バリバリしてます。
思い切りショートディレイにすると、どことなく昔のゲイリー・ムーアを彷彿とさせる音にもなりますね。
https://soundcloud.com/nakaji-ng21gt/boss-rv-3-gary-moore-sound

又、ツマミの操作ですが、BALANCE(所謂レベルです)の効きが極端で、少し上げるとめちゃくちゃエフェクト掛かります。自然な程度で使うには、左に回し切るかどうかギリギリの範囲での微調整が要求されます。
他は普通です。

そして、一番右のモード切り替えツマミでディレイとリバーブのタイムやそれらをどう使い分けるかが設定できます。

もうボロボロですが、モード一覧のシールです。
1~11までのモード切り替えが可能です。
1~3がディレイのみ。ディレイは最大で2000msと結構なロングディレイですね。
4~7はディレイ+リバーブです。ディレイは32~1000msに固定され、リバーブはROOM1、ROOM2、HALL、PLATEの4種から選べます。
8~11はリバーブのみ。モードはさっき書いた4種です。

ディレイ、リバーブの併用だとタイムのツマミは兼用になってしまうので、それぞれ細かくは設定できません。


そして実はスピルオーバーに対応してます。スピルオーバーはエフェクト中にオフにしても、エフェクト音が途切れる事無く続く機能です。トレイルとも言われます。
これが案外重要で、静かな曲なんかだと唐突にブツ切りになるのを回避できるので変に気を遣わずオン、オフできるんですね。これは良いです。

ちなみになぜ今更これを引っ張り出したかというと、最近はデュオで演奏する事が増えつつあるので、スピルオーバー搭載のディレイを探してました。
そして加えて重要なのが、スイッチのタイプでして、最近定番の機械式スイッチはポップノイズ以前にスイッチ自体の「カチッ、カチッ」という音が嫌でした。バンドだとまったく気にしませんが、デュオだとこれがかなり目立ちます。
その点、BOSSなんかの電子式スイッチはノイズ皆無なので助かります。ただ、このタイプだとスピルオーバー対応の機種が全然無いんですよね。
一番の理想を言えば、スピルオーバー、モジュレーション、電子式スイッチの仕様があればベストです。リバーブは要りません。
一応、BOSS DD-7、LINE6 Echo Park辺りが候補にあります。TCのFlashbackはスイッチが機械式ですね。


長くなりましたが、結果的にRV-3をデュオで使うのか?って話しですが・・・使いません。
まず、最初に書いたように音が好きじゃないです。使い勝手もあまり良く無いです。そしてなにより問題はオン、オフ時にあります。
スピルオーバーは見事ですが、残念なことに弾きながらオンにするとエフェクトに移行する一瞬だけ音が完全に途切れます。
「ジャラーーー  ーーン」・・・これはダメですね。
露骨に目立ちます。オフ時はまだマシですが・・・。

てなワケで個人的には残念な結果に終った、RV-3でした。めちゃくちゃプレミア付いてる訳じゃないですが、苦労して探したり、ちょっと割高な金額払うなら他のものをオススメします。