Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

DV Mark ''Micro 50''


DV Markの50Wヘッドアンプです。
小型、軽量、それなりの出力という事で前から気になってました。
完全なソリッドステートです。同様に小型50Wヘッドだと先日発売されたVoxのものも気になっていましたが、こちらのほうがコントロールも充実してますし、ライブにおける使用においても勝手が良さそうなので選びました。
おまけにAux端子とイヤホン端子もあるので、MP3を接続して流したり、イヤホンで練習したりも可能です。

クリーンと歪みの2ch仕様ですが、実際には歪み側は完全に独立しておらず、クリーンへの上乗せのような感じです。
なので、chというよりは歪みペダルが搭載されてるニュアンスですね。Levelも同様でクリーン側の音量に比例して歪み側も決まります。

クリーン側はLevel、Bass、Mid、Highの典型的なEQで、歪み側はDrive、Bass、High、Levelとなっております。Midだけ省かれてますね。
デジタルリバーブが搭載されていて両ch兼用です。リバーブは結構奥行きある綺麗な掛かりですが、ツマミを少し上げるだけで急に深くなるので、ちょっとした味付け程度に掛けるにはやや使いにくいかもです。それと減衰時にモジュレーションも少し掛かってますね。


背面。海外向けのやつだと電圧を120v又は240vに切り替えられるのですが、日本向けは100v固定です。
インピーダンスが最小で4Ωのスピーカーアウトジャックが二つに、ライン接続用のXLRアウト端子、グランドリフトスイッチ、ch切り替えスイッチ(別売り)の為のジャックがあります。
ちなみにラインで出す場合は、本機自体にスピーカーシミュレーターは内蔵されていませんので注意です。(公式のデモ動画でも「お好みのシミュレータープラグインと合わせて云々・・・」といった旨の説明がされてますね)

見づらいですが・・・ サイズ感はこんなです。多分ファミコンスーパーファミコン(古い)と同等か、いくらか小さいかな?ってくらいです。
重量は1.9kgなのでめちゃくちゃ軽いですし、作りもしっかりしていて変な安っぽさは無いです。


音は、いかにもソリッドステート、という音ですね。とはいえJC-120よりはギターらしさは出せるかと。
全体的にロー・ミッドに独特な癖がある印象ですが、クリーンに関しては中々使いやすいかと思います。
丸めなサウンドでジャズなんかには相性良さそうですね。
僕の環境(DV Markの112キャビ)だと、かなりローの張りが強いのでBassをカット目で丁度いい感じ。
エフェクトのノリが良く、足下で音を完結させる人にはかなり使いやすいんじゃないでしょうか。

歪みchも悪くは無いのですが、ちょっとそっけなさ過ぎるというか、もっと食いつきある粘りが欲しいと思わざるをえないですね・・・。
なんて表現したらいいのか分かりませんが、表面上は柔らかい感じあるのに芯に硬さがあるというか・・・。聴く分には感じないかもですが、弾き心地(ピッキングの感触)として気になる感じです。
あと、ゲイン量が基本高めでほぼほぼディストーションなので僕的にはもっとクランチとか出せる程度でも設定させて欲しかったですね。
まあでもさっきも書きましたが、ペダルで音を作るなら無問題です。


音量はPA無しの野外でもちょっとした規模(街頭とか小さいステージ)ならバンドで使えるんじゃないでしょうか。
おそらくそれ以上の規模だと大体PAあるって感じになると思いますし・・・。
スタジオリハのような閉鎖感ある環境なら出過ぎるくらいにはなるかと。(超爆音バンドだと分かりませんが・・・)
少なくとも僕がやる規模だと問題無さそう。
これから使っていってみて・・・って感じですね。気になる点あれば追記します。
とりあえず自宅使用では余す程のパワーなので十分です。真空管と違い小音量にし過ぎる事でアンプの良さを殺す事になったりはしないのでその辺はソリッドステートの強みでもありますね。


それからラインアウトの信号に関してですが、日本語解説書には「EQとリバーブを通る前の信号」と書かれてますが、どうやらこれは誤植らしく、実際はEQもリバーブも効きます。
これは代理店のパールに電話で問い合わせて確認済みです。(おそらく今後のロットからは誤植修正されます)
解説書に載ってる回路のダイアグラムでは正しく表記されてますので、そっち見ればいいです。
又、ワット数もネットで見れる解説だとほぼ「4Ωで60w、8Ωで50w」となってますが、実際には「8Ωは45w」だそうです。これも解説書に記載されてます。

スピーカーインピーダンスに関しては、最小で4Ωという事を守れば何に繋いでも大丈夫です。
又、ソリッドステートなのでラインアウト使用時にスピーカー接続(キャビ、ダミーロード等)も不要です。
ラインのみで使えます。

電源は3ピンなので、出先等で接続環境が2ピンしか対応してない場合のうっかりだけは気をつけたいですね。



とにかく軽さと小ささを優先したい人にはオススメできます。そこを重視する人なら多分出音にも大きな不満もないかと思います。やっぱり小型なものは選択肢が限定されますし、音は妥協せざるをえませんからね。笑
個人的に惜しいポイントはセンド/リターンが無い事ですかね。僕はクリーンを基本に使うのでさほど問題無いとは思いますが、あったら嬉しいですよね。
(同モデルの250w版のグレッグ・ハウシグネチャーには搭載されてるようです)

今回、買う前に色々とネットで調べたものの日本のレビューが一切なかったので、今後調べる人に僕のレビューが少しでも参考になれば幸いです。
海外のレビューはいくつか見ましたが概ね評判は良いようです。

ちなみに値段は特価品除けば高くても47000円くらいですが、今のところ探せば42000円くらいで在庫あるので僕はそれで買いました。

【2018.1.5追記】どうやらバージョン2が存在するようで、基本性能は同じですがラインアウトが無くなり、センド・リターンが追加されてます。
外見としては、ノブが小さいチキンヘッド系のもの(ハウモデルのGH250と同じ)に変更されてます。
なんとなく検索かけたら候補に''micro 50 ii''とかいうの出てきたので知りました。ただなぜかDV Mark公式サイトにはラインナップにはなく、未だに初期型が載ってますね。
Guitar Centerの販売ページには存在します。
そんな状況なので当然日本では扱ってません。