E.W.S.のファズ系オーバードライブです。
EWS ( エンジニアリング・ワーク・ストア ) / Fuzzy Drive ![](https://h.accesstrade.net/sp/rr?rk=01001xqc00mszn)
(※生産終了)
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数年前に買ったまますっかり忘れておりました。
・・・久々に使ったら当時の印象よりも良くてハマりそう。
なかなか考えられた製品を出してくれるE.W.S.ですが、意外とひっそりとした人気の印象です。
これまでにも''Brute Drive''、''Little Brute Drive''の1と2、''ボリュームペダルの''Subtle Volume Control''を購入しましたが、結構好きなんですよね。
Xoticからの派生ブランドのようで、コンセプトにちょっと日本人的な発想を感じます。
Arionコーラスのモディファイ品が特に有名ですね。
今回のFuzzy Driveはその名の通り、ファズ系の歪みになります。
厳密にはファズ回路とは少し違っていて、トランジスタを使用せずにオペアンプで歪みを作っているとのこと。
一般的にファズといえば、FuzzFaceに代表されるようにトランジスタベースなので、
ガチのファズ好きにはちょっと抵抗あると思いますが、
音さえ気に入ればオペアンプの安定した動作は大きな利点でしょう。
回路的には、Black Catに近いそうな。
ちなみにダイオードクリップはしていません。
ファズらしい膨らみはあるものの爆発的なエグさはなく、スムースで扱いやすい歪みです。
よく言われてますが、ファズを模したオーバードライブって感じですね。
とはいえオーバードライブを期待すると、かなりファズっぽいと思います。
あえてトランジスタ系ファズと比べるなら、そこそこある歪み量に対してやや素っ気なさも感じるのはシリコンぽいですが、ゲルマっぽい暖かみや、粗さ、柔らかさもあります。
こう書くとなんともハンパな印象ですが、捉え方によっては良いとこ取りとも言えるので、
そういうものとして割り切れば悪くないです。
トーンの可変に特徴があり、なんとXotic製品でもおなじみのセンタークリック付きです。
高域の増減に加えて音のシェイプも変わってくるので、センターを基準に左右でキャラを振るという意図でしょうか。
・左寄りだと甘く太い、スムースなトーン。(高域も減衰するので抜けに影響します)
・右寄りだと少しエッジの立ったピーキーなトーン。
みたいな感じです。
僕は左寄りに振った音が好きですね。
どう設定しても基本的にローはジャブジャブした潰れがあるので、万能ではないですが、比較的使いやすい音です。
ゲインはまずまず歪む程度にはあるので、リードでも弾きやすいです。
ギター側のボリューム操作への追従性も悪くなく、わりと鈴鳴りっぽい音も出せます。
流石にブチブチ系の音には対応してませんが、ハイポジションは倍音が混ざってくる感じがあり、
しっかり音程は確保されながらもほんの僅かにオクタヴィア的なビット感もあります。
電圧降下してる時の雰囲気というか、そういうヘタリやコンプレッションのある弾き心地。
ファズとしては少し亜流ですが、その使いやすさからファズに抵抗のある人にもオススメできると思いました。
使いやすい系だと、Lovepedal ''Silicon Fuzzmaster''なんかも近い感じで、こちらも普通のOD/Dist的に使えるのでオススメしておきます。
(ちゃんとシリコントランジスタです)
ちなみに現行品は、ミニサイズになってモードスイッチも追加された、''Little Fuzzy Drive''になっているので、
今回のモデルは中古でしか手に入りませんが、わりと安く出回るので試してみる価値はあると思います。
というか現行機種でも新品12800円程なので、今のご時世としてはまあまあ安めですね。
現行の方がゲインが増しているそうです。
↓現行品↓
EWS ( エンジニアリング・ワーク・ストア ) / Little Fuzzy Drive