最近はほんとに書くネタが無いので手持ちの教則本の事を少しだけ・・・。
ジョー・パス本人による教則です。タイトルにある通りジャズ・ブルースのコードとそれにおける代理コードのことを扱っています。
CD付きで勿論本人の演奏テイクが収録されています。
全体の流れとしては大まかに基本コード進行とそれらのヴォイシング、フォーム、リズムパターンから始まり、拡張するカタチで代理コードを含んだ応用、そして最後にまとめ的な総合パターンが載っています。
全文和訳されている上にCDにも翻訳の音声が入っています。(でもなんか滑舌悪い感じでちょっと聴くのがツライ・・・)
あくまで定番パターンを扱った本なので物足りないと感じる人もいると思いますが、ジャズブルースの基礎を固めるには丁度いいかも知れません。
パターンとして知っておけば安心できるという感じの譜例が多いですね。
ただ注意しなければならないのは、譜例はタブ譜では無いです。
基本として使用されるコードフォームだけは最初にタブで解説されますが、CDと連動した譜例はどれもコード名とリズム表記だけなので、実際にCDでパス本人の行なっているヴォイシングは自分で聴き取るという感じになります。
特に最後の総合パターンの模範演奏なんかは本人は結構複雑に音を動かしているので、正確に聴き取るのは難しいと思います。
しかも、パスのギターのピッチが440じゃないので余計に難しいですw(まあ、そこはこちら側が合わせてチューニングすれば良いだけですが)
あと、解説に用いられる用語なんかも予習しておかないと少し理解に手こずるかも知れません。
というのは、この本は理論書ではなく、あくまで演奏面での基礎パターンと応用についてが主なので、理論に関してはある程度の知識がある事が前提で話しが進行します。
なので、そこだけ注意が必要です。
内容が内容だけに価格に対して物凄くボリュームがある本ではないですが、基礎を知るには良いとは思います。
なにより著者はあのジョー・パスですし、説得力はあるんじゃないかと。
因みに随所でパスの長年の経験に基づいた演奏における考え方などが述べられており、これらが地味に興味深い内容にもなっています。