Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

Pro-Co ''RAT-II''

定番の域を越えて逆に今使ってたら玄人臭まで出てしまう名機、''RAT-II''です。半永久的に貸してもらってる一台です(借りパクじゃないですよ!)
    
今更説明する必要も無さそうですが、ディストーションの元祖とも言える偉大な存在ですね。強力な歪みとまさかの最大60dbブースト(だったと思います)を誇る暴れ馬です。
Dist、Filter、Volとシンプルなコントロールですが使いこなすにはやや癖のある動作をします。
フィルターノブは時計回りに効いていきます。つまりこの方向でフィルターが増して音が籠っていきます。よくあるToneノブとは真逆の効果です。
VolとDistは特に何の変哲も無い普通のものですが、かなり極端な掛かり方なので使う範囲は限られてくると思います。
大体の人はどのツマミも多くて10時くらいまでの間で調整するんじゃないでしょうか?

サウンドはブーミーなディストーションといった感じですが、他には無い独特な潰れ具合なので何かクセになる音ですね。
フィルターの調整にもよりますが、高域はわりとエッジの利いた感じにもなります。
かなりサステインがあるのが特徴だと思います。ファズのように「ブモー」って感じに伸びるので単純にリードが弾きやすく感じますね。
低域がブーミーで全体的に厚ぼったい印象を受けるのでタイトでキレの良いバッキングには向きませんが、あえてノイジーだったりパンキッシュなサウンドを狙ったり、汚な目のガレージ、グランジな雰囲気を出すには最高ですね。


歪みを抑えめにした時も案外良い感じです。繊細な音にはなりませんがジャリッとしつつもピッキングに絡み付いて来るようなレスポンスが心地いいです。
ボトルネックとの相性が異常に良いのも魅力ですね。
使いこなすのは難しいかもですが、これを好きになると手放せなくなりそうな感じもありそうです。
僕が一時期習っていたスタジオ系のプロのギタリストの方のボードにも昔からずっとレギュラーで入ってるみたいです。(初期物のビンテージです)
ロックでは有名なところでジェフ・ベック、意外なとこだとジャズにおいてジョン・スコフィールドも使ってます。

扱いづらいという人も結構いるペダルで中々初心者にはお勧めしにくいですが、これでしか味わえない楽しみが多いペダルだと思います。
現在、生産されてるものは中国製ですが、一応僕の手元のはUSA製の時期のやつです。だから特別希少ってワケじゃないですが、なんとなく嬉しくはなります。

USA製と中国製は基本的には同じ(外見は多少違います)ですが、オペアンプの変更があり、音が少し違うという意見も耳にしますね。僕は比べた事無いので分かりませんが・・・。


RATの記事は腐る程出回ってますし、今更ここに半端なレビュー載せる必要も無いのですが、せっかく持ってるので・・・。