Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

Arion ''Metal Master SMM-1''

安価なエフェクターを多くラインナップする事で知られるArion(アリオン)のディストーションです。
中古で安くて、試奏した感じも結構良く思った(後述)ので買いました。

新品でも3000円程ですね。ここの製品は歪みだと''Tuburator''、コーラスは''SCH-1(現行品はZ)''が有名かと思います。

プラスチックの筐体に何だか頼りない回し心地のツマミ。値段が値段なだけに仕方ないですね。
メタルマスター!という名前ですがサウンドは今の基準で見ればそこまでメタルでは無いです。ゲインはそこそこありますが、かなり粒が粗めで低域の感じもメタルを刻むには張りが無く、ボンボンと膨らみます。

ツマミはLevel、Low、High、Distの4つで上部のスイッチでダイレクト、ソフトが選択できます。
インプットひとつに対してアウトが2つあります。

一番特徴的な2つのEQについて書きます。
まず効きがかなり極端ですね。可変幅もそうなんですが音自体も「これは使えんだろ」ってくらい回した方向の特性が出ます。
最近のペダルだとツマミを回し切ってもまだ音楽的な範囲で収まる事が多いですが、このペダルはちょっと苦しいですね。
特にLowツマミに関してはセンターを中心に少し削り目で調整するという使い方になってくるかと思います。
Highツマミはミッドハイにスポットが当てられていて、特にミッドの可変が凄まじいです。ある意味ではかなり多彩とも言えるのでしょうか・・・。
僕的には3時を限度にその辺りで微調整すると美味しい帯域が前に出るかなと思ってます。基本的に粒は粗いのですが、このHighの使い方によってはある程度スムースな音も作れますね。
Highツマミはこのペダルの核と言っても差し支えないと思います。ほんとこれが支配してます。

あとゲインですね。歪み方はかなり大雑把です。僕は値段でエフェクターの善し悪しは決めたくない人なのですが、さすがにこればかりは「値段相応」という言葉が相応しいかと・・・。
特に強く歪ませる程、その粗さが出ますね。ホントにただ歪んでるだけというか・・・なんて言えばいいか分からないですがゲインを増す事で犠牲になる部分が多いです。
そして個人的に一番驚いたのがメタルマスターという名前に反してゲイン控えめにしたほうが良い音なんですよね。
Distツマミを9〜12時、多くても13時くらいのポジションにするのがお気に入りです。ちょっとファジーなODっぽい感じでボリュームの追従性も悪くないです。
こうなるとメタルどころかCCRとか弾いてもおかしくない歪みなのですが僕としてはそれが一番好きな使い方ですw
ブルースいけますね。

そしてダイレクト、ソフトの切り替えですが、これはアウトプットをOUT2から出した時のみ使えます。
その際にダイレクトにするとエフェクトをスルーしたドライ音、ソフトにすると通常よりも角の取れたやや籠った音になります。
マイルドかつスムースといえばそうなんですが更に音に芯がなくなり、音作りの幅がだいぶ狭くなります・・・。
これはイマイチですかね。

人に聞かれてオススメできるか?と言われると難しいペダルですが僕は嫌いじゃないです。ただこれでメタルしたい!って人にはオススメできませんね。
今なら似た様な安価な製品でももっとメタル向きなの沢山ありますもんね。



なんか微妙そうなレビュー書いてるし、そもそも試奏までした癖になんでわざわざ買ったの?って思った方もいるかもですが、お店のレスポールにジャズコで鳴らした時はもっと良い感じに思えたんだよ・・・。


やっぱりレスポールは偉大やな・・・(しみじみ)