Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

ピックの事とか。( ''64 Pick'') その①

いきなりですが、皆さんはピックとかコダワリありますかね?
楽器の演奏性にかなり直結するのでおそらく多くの人が「自分はこれじゃないと」みたいなピックを持ってると思います。
僕は基本的にエレキにはティアドロップ系が中心でおにぎり系はとても苦手・・・。それも柔らかいのは尚更キツいですね。笑

現在使ってるピックの一部。殆ど一番左の''Max Grip JazzIII''を使ってます。

実は先日面白いピックを購入したのでそれも含めて自分なりにピックへの考えとか書いてみようかなと思った次第です。長くなりそうなので二回に分けます。


今回は新しく買った、この''64 Pick''というものについて書かせて下さい。

なんとこれ一枚が2700円します。


2 7 0 0 円 。



最初に知った時は「は?」ってなりました。笑
なんでも「ポリアセタール」という素材を精密な加工で仕上げてるらしく、弾き心地以外にも減りへの強さもあるので、長く使える期間を考えるとそれほど高くもないそう(失くすとヤバい)
ガスリーが使ってる''Red Bear''も高いですよね。

実は最近はジプシージャズに結構な熱が出てて、将来的に演奏活動ができるように相方捕まえて一緒に練習したりしてるんですが、リハの時にその相方に64Pickを弾かせてもらったところめちゃくちゃ良くてその日のうちに買いました。笑
ジプシーギターは奏法がやや特殊でピックも基本的に分厚いものを使う必要があり、どれがいいか迷いながら今まではダンロップの3mm(最初の写真の一番右端)のとか使ってたんですが、この64Pickには本当にビックリしました。
まず、めちゃくちゃ滑らかで弦への引っ掛かりが全然無いです。(!?ってなるくらい滑らか)
厚さはいくつか種類ありますが僕のは3mmでアタック音もかなりコシがあり、音量もよく出ます。そしてその音がまた良い!
ダンロップのやつはかなり硬めのまとまった出音だったのですが、64はそれよりは柔軟な感じ。
レンジが広く、耳に優しいニュアンスと言えばいいのかな。勿論、64の幅広な形状とダンロップのティアドロップとでの形状差によるところも大きいとは思いますし、用途次第でどちらが〜とかは変わってきますが・・・。
ジプシースタイルだと演奏中のピックのズレの少なさも重要ですが、中心のくぼみに軽く滑り止め加工もされてるので問題なし。しっかりフィットします。
ピッキングは基本的にダウンを中心に「振り抜き」で行なうのでサイズ感もこれくらい幅広のほうがやりやすいですし、弦に負ける事も無く、ほんとにジプシージャズ用って感じのピックです。

厚さ以外にも角のRにもバリエーションがあり、いくつか試した中では僕は一番鋭利(25R)なやつが好みでした。
厚さは最大で7mmとかいうバケモノも存在します(パッと見は碁石でした)



正直、楽器界隈のこういう妙に高価なものってどうしても「胡散臭いな〜」とか思っちゃうんですが・・・

・・・思いませんか??


「CNC工作機械による高精度三次元切削加工」


僕ならこの説明見て「マジかよ!やべえ!」ってならずにまずは「フフッ」ってなります。
・・・なりませんか?? ・・・僕だけかな?
しかも2700円ですからね。
おそらくこのブログのこの僕のレビューを見てる人の中にも「こいつまたなんか言っとる・・・」って疑いを持つ人もいると思います。
実際、僕も他の人のブログとかでこんなの褒めてるの見てもすぐに真に受ける事はできないかもですね。笑

でも、たかがピック、されどピックといった感じでやっぱりそれ用に作られたモノは違うもんだなーっと。よく出来てます。まあ、あくまでジプシージャズスタイル用途(しかもまだ下手)での感想ですが。
僕はソリッドに使う事は無いと思いますが、箱物とかガットとかには良い結果が出せそうな印象ありますね。
ちなみにチタン版もあり、そちらは1枚1万円近くします。笑
でも、半永久的に減らないそうなのでこれまた将来的にはある意味お得・・・だそうです。(失くすとヤバい)

ジプシージャズピックは元々は海外のが有名で、オランダの''Wegen Picks''等、本場のギタリスト達に愛用者が多いです。
それも基本は3000円近くしますね。ジプシー用モデルは形状もやはり独特で厚手なものが多いです。
それらのコピー品が中国の''Kavaborg''というメーカーから1枚辺り200円程という安さで出てますが、造りの程は知らないです。

次回は普通のピック(最初の写真のやその他諸々の)について書きたいと思います。