ジプシージャズのピックについて最近思ったこと。
ジプシージャズに使用されるピックは他のジャンルと同様に人それぞれですが、特殊な点として「やたら厚め」という選択肢が挙げられる事が多いです。
厚めな中にも形状はティアドロップ、円形、おにぎり・・・等々ありますが、僕はずっとWegenのTwinsと言うティアドロップの3.5mmを使ってます。
それで最近思ったのは僕の使ってるギターのAltamiraは結構高域寄りの鳴りをする傾向にあり、その原因はどうやらテンション感の強さからあまり弦が「しならない」せいで思った以上に硬い音とニュアンスになってるようでした。
とはいえ明るく抜けのある音なので、聴いてる方々からは「良い音ですね」と言ってもらえる事は多く、大変嬉しい反面、弾き手としてはこのレスポンスの鈍さをずっと気にしながら弾いてました。これは他の方に弾いてもらっても同じ意見でした。
特に巻き弦が顕著で、バッキングのストロークでやたらガチャガチャ鳴るのが気になっていて、その辺りを弾き方の研究で改善できるように頑張ってるところです。
そして、これらの認識を改めたキッカケがかの有名なDupontの存在・・・。
ビレリ等、名だたるプレイヤーが使用している本場フランスメイドのセルマー・マカフェリタイプのギターですが、これがめちゃくちゃ弾きやすいんですよ。
僕のAltamiraはテンション感を踏まえてゲージを10に落としてるんですが、11からを張ってるDupontの方が断然弾きやすい。しかもセッティングを比較しても弦高には大きな差も無いです。
これは多分ネックの角度？とかテールピースからブリッジの位置関係諸々でテンション感に違いが出てるのかなー？と勝手に解釈してる(ホント憶測です)のですが、Dupontの方が負けてくれる印象を受けました。
実際、海外のレビューサイトでも「楽に弾ける」といった事も書かれてますね。
加えてトーンもまろやかで中域が豊かに思います。巻き弦のストロークにも嫌な音が混ざらず鳴らしやすいです。
こうなるとAltamiraの特性を考慮した上で弾き方を修正するのは勿論のことピックももう少し検討し直してみようと思いました。
正直、こういう研究は常にやってるつもりですが、「良い音」「他の音」を知るのは強みだと改めて実感しましたね・・・。別にAltamiraの音が悪過ぎるとかじゃ無いんですが、なんやかんやで好みはあれどDupontが良いのは明白ですからね。
Altamiraも好きですが巻き弦の鳴り方がどうしても気になるのと、Dupontの音を知った事で尚更基準がそっちに寄ってしまい、結果的にティアドロップよりも引っ掛かりの少ないやや丸型のピックの方がサウンド面では理想に近づいた気がするので、しばらくはこの丸型というのを土台に厚さやエッジの吟味をしていこうかと思います。
それともう一つ。
それまでのティアドロップはずっと同じ一枚を使い続けてたのですが、なんとなく同モデルの新品を使ったらめちゃくちゃ弾きにくくて、やけに音も細いので新旧並べて比較してみました。
すると今までのが思いのほか擦り減ってたようで、なだらかで丸いエッジへと自然と研磨されてました。笑
無くした時の為に数枚買いだめしてたんですが、結局新品の方は好みに合わなくなってしまっていてその後もすり減った方使ってたんですよね。思えばこれも丸型が好みな事への裏付けになってますね・・・笑
殆ど減らない事で有名なピックだから減りは気にしてなかったので盲点でした。
あとは弾き方も見直して単純に技術不足な面の改善も心がけます。(というかそこが一番か・・・。僕の手首の硬さ、不器用さも大きく影響してます)
ちなみにDupontの場合だと、ティアドロップでもなんらサウンド面に不満は出ないですね。
それくらい出音に違いがあります。
ジプシージャズのピック選びは自身のフォーム以外に、ギターの特性にも合わせる事がかなり重要になってくるジャンルなのかなと思いました。
ただ、あくまで現状の基準がDupontなので、他のメーカーの音ももっと知れるように情報を集めないとですね。
音一つにしても理想や目標が生まれるとそこに寄せようと技術の改善にも繋がるので良いですね。
しかし、ジプシージャズはピッキングが難かし過ぎる・・・なんでこんなしんどい思いをしながらギターを弾かねばならんのだ。(大体ジャンゴとマリオのせい)
ちなみにビレリはダンロップの1.5mmもしくは2mmのピックを使っています。(要するに上手けりゃなんでもいい)
