所有のギターを紹介していくシリーズ。(本数増えてるようにも見えますが過去に紹介したものと入れ替えだったり、なんやかんやで減ってます)
ギブソンのレスポールモデルです。比較的新しい''Tribute''というシリーズになります。
ちゃんとUSA製でありながらも塗装やバインディング、ロゴ、装飾を省エネ化する事で安価に仕上げられているのが特徴です。
Les Paul Studioシリーズの流れを汲んでいると思われますが、あれよりもトラディショナルなデザインですね。
中古だと10万円切るのもザラです。僕も中古でとても安く購入できました。
実はレスポール・カスタムを持ってましたが、数年前に手放してしまったんですよね。
結局またレスポールが欲しくなって安価なコピー製品を検討してましたが、偶然これが目に入り、試奏してみると普通にありなクオリティ。
というか個人的にはかなりイイです!
試奏段階だとネックの握りに不安がありましたが、コンディションも良好で他よりも安めな値付けだったので購入しました。
まず、一番に目に付くデザインの簡略化。
バインディングが無いのは地味な感じしますが、トップの継ぎ目(?)のラインはありますので案外デザインは悪く無いです。
バインディングの排除はシンプルな見た目に貢献してます。コストダウンとはいえ「こういうデザインのもの」としても十分許容できる範囲に思います。
塗装はサテンニトロセルロースラッカーで触り心地も良く、ウッディな感触で安っぽさはありませんね。
ネックシェイプは''50s''と''60s''があり、この個体は'50sになっています。
'50sは''Rounded''(丸め/太め)仕上げになっており、しばらくフェンダー系に慣れていた僕には割とガッシリした握りな印象です。弾き始めはキツイ面もありましたがすぐ慣れました。
フレットの処理も問題なく、特にレベリングに関してはPLEKを使用してると思われるので基本的には安心できるクオリティ。
ただ、ネック材にはメイプルが採用されており、定番のマホガニーのあの感じとは違う鳴り感な印象です。ここが好みの分かれるところかもですが、僕は問題ありませんでした。
総合的にみて「弾きやすいネック」です。
ボディはマホガニーでトップにメイプル。
驚異的なのは、ボディ内部を穴ぼこにして軽量化する「ウルトラモダン・ウェイトリリーフ」という加工なのですが、これによりめちゃくちゃ軽いです。
レスポールは重くてキツイ、という方には絶対イイと思います。
ボディ圧も若干ながらスタンダードなものよりは薄いそうです。
ピックアップはリア・フロント共にGibson純正の''490''というモデルが載っています。
正直期待してなかったので交換を前提にしていたのですが、いざ使ってみると普通にイイ音でした。
歪みのノリはいいですし、扱いやすい出力バランスに加えて適度にローファイさ?みたいなのも感じるので、そのままでも王道のロックサウンドを体感できます。
特別何かに特化した要素は無い印象ですが、チープな音でも無いですし、良い意味で色々と手広い扱いやすさがあります。
そして何がと言われる難しいですが、しっかりギブソンを感じます・・・笑
(ちなみにキャビティ内の配線は全て基板化されていました)
という感じで全体的に仕上がりに問題はなく、演奏性も良好。
出音に関しては材のチョイスや軽量化の影響かは分かりませんが、シャープなキレの良さもある印象です。
普通にコスパのいいレスポール入門機みたいなクオリティ。というか入門どころか無改造でもメインで使えるレスポールですね。
軽くて取り回しのいいレスポを探している人や、予算的にエピフォンだったりのアジア産のコピーを検討している方は中古でTributeも試してみる事をオススメします。
やや特殊なスペックと見た目にはなりますが、そこさえ気に入ればかなり良いです。
個人的には、この簡素化されたデザインは、故・ゲイリー・ムーアのシグネチャーを感じるのでめちゃくちゃ有りです。笑
トップは違えど大まかなデザイン傾向はかなり近いです。
ゲイリーファンなら普通に受け入れられるのでは!?
フェンダーUSAを妥協してメキシコ製を買うのと近いチョイスなのですが、妥協から来る満足度はこちらのが高いです。笑
ちなみにTributeシリーズの中でも年式によって違いがあるようですので、その辺りは事前に調べておいたほうがイイかもしれません。