Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

Suhr Modernを数日弾いてみて思った事や気づいた事。それと問題点。

あれから弾いてだいぶネックには慣れてきました。特に僕にとって初の24Fだったのでハイポジションで戸惑うかと思ってましたが、意外にもこれは気になりませんでした。・・・何年か前に友達の24Fギターを弾いた時はネック長え!!とか感じたものですがw

主にS1との違いを書いていきます。※今回かなり長いです。
今まで使ってたS1は''Even C Slim.800-.880''というネックシェイプで、''Modern Elliptical.800-.850''よりやや厚い作りになってますが、万人向けでとても馴染みの良いシェイプでした。逆に.800-.850は数値こそ薄いものの案外クセのあるシェイプなんですね。まあ、一応はガスリー用なのでそれを考えれば納得はできますが。
コメントでもご意見いただきましたが、ちょっと太めに感じます。レスポールに似た感覚です。
ただ、ちょっとこっちを弾いてるとS1に戻った時に違和感があるので結局こんなもんなんだなあって感じです。慣れるもんですね、案外。
到着時はネックが順反りになってましたが、直したせいもあってですかね。あとそれで気づきましたが弦高が結構低めに設定されていました。反りを直す事でハッキリした箇所です。

音に関しては、木材も違うので相当変化あります。
アルダーボディ、メイプルネック、ローズ指板のS1のほうがカラッとしていて粘りもあり、軽い分弦鳴りがボディによく伝わります。
ストロークしたり、ブルージー、アタッキーなプレイには向いてますね。でも、僕的にはやや低域に嫌な(苦手な)膨らみを感じます。
今回のModernのほうがスムース、甘い感じですが低域の膨らみは少ないですね。比較的メタルに向いてます。サステインも良いです。
ちなみにどちらもP.U.はSSH+です。SuhrのP.U.の中でも中の上程度の出力のものです。

フレットに関しては、ステンレスが苦手という人の意見はよく耳にしますが、僕は大好きですね。
やっぱりチョーキングやスライドが滑らかに出来ますし、摩耗のストレスが少ないというのも素晴らしいです。ギターの性能や機能に依存したプレイは良く無いのかも知れませんが、S1はフレットも減り過ぎてガタガタで結構酷い状態でしたから・・・。余裕ができたらこっちもステンレスに打ち替えたいですね。


そしてロックペグですが、S1はスパーゼルでModernはSuhrオリジナルが搭載されてます。オリジナルは今年から採用されたようですね。スパーゼルに比べてトルクが滑らかです。精度に関しては特に差があるようには思えませんでした。


そして、プロシリーズとオーダー品の作りの差。これは結構気になる人いると思います。
プロシリーズは量産品ですが、「スペックが決まってる以外は工程や精度はオーダー品と同じ」、という風に言われてます。
確かに遜色ない作りだと思います。とは言ってもモデルも生産時期もが違うのでハッキリとは言いにくいのですが・・・。でも、プロシリーズの仕様が気に入った人ならオーダーは必要ないかなと思います。S1はもう5年は弾いてますがよくできてます。あちこちガタはありますが、なんだかんだネックも安定してますし、使い勝手も良いです。
オーダーに拘らない人ならホントにおすすめです。


最後に問題点ですね。これはSuhr自体の問題では無く、個人的な部分ですが参考までに・・・。
実は今回のオーダーは「オイルボディにサテンネック」という塗装の条件だったのですが、どうにもネックの感触に違和感あるのでSuhrに連絡したところ、ネックもオイルフィニッシュになっていたんですね。
この塗装自体は質感も良いですし、やっぱり生っぽさを出すという点ではお気に入りです。ただ、やっぱり塗装としては最も薄い仕上げになるので湿度等への耐性も低いです。
特に日本は気候に関しては良い話しは無いので、そういった事を考慮したうえでディーラーに「ネックだけはオイルに似た質感でなるべく耐性のあるものが欲しい」と相談しました。すると「ならサテンが良いよ」との返事が来たのでS1で慣れてる事もありそれでオーダーを出しました。
ところがいざ届いたフタを開けると・・・って感じですね。ちなみにSuhr側が言うには「非常に残念に思いますが、そんなオーダーは来てませんでした。ディーラーに確認してください」との事。
実際、僕の英語はゴミみたいなもんなんで、向こうにしっかり意思を伝えれたか?と聞かれると自信は無いです。ただ、サテンを薦めてきた事から察するにディーラーも分かってたはずです。
最初のオーダーの段階でもいくつか内容飛ばしてたりちょっと危ういディーラーでしたが、対応自体はかなり親切だったので別に怒ってはいません(残念ではあります)が、流石に大きな見落としですね。
やっぱりオイルフィニッシュである以上、今後使っていくうえでの不安は強まりました・・・。

どこでもそうとは限りませんが、こればっかりは海外にオーダーする事のリスクだなあって思います。国内と違い気軽に作り直しってワケにもいきませんし。
なので、もし皆さんもオーダーする時はこういった事にも注意してください。当然これらの事はディーラーに連絡済みです。何かしら対応はしてくれるかもですが、まあ別にいいかな・・・。


あとこれも主観ですが、国産でも良いオーダーギターは沢山あります。例えばBucchus(バッカス)なんかは20万ちょっとでもかなり質の良いもの作ってくれると思います。友人二人のバッカスを弾いたことありますが、どちらも非常に良かったです。他にもPGM、Moon、Vanzant、Fujigen等。
日本人特有の几帳面な作りと言いますか、手にした時の安心感は間違いなくあります。(ただ、僕はSuhrが好きなのでこれ以外の選択肢は無い感じでしたが・・・)
海外へのやり取りに自信が無かったり、不安がある方は国産品を考えてみても良いかもですね。宣伝するわけじゃないですが、確実さを優先するという意味では間違いないはずです。



Suhrから脱線しましたがこんな感じです。主観も多いですが、ひとつの意見として見てもらえれば幸いです。