Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

Xotic ''EP Booster''

Xotic連発です。これまた結構な人気機種ですね。''Echoplex''(エコープレックス)を使用した際のプリアンプ部の音の艶、厚みを再現した事で注目されたクリーンブースターです。
これも長く使ってるのでかなり汚いですが・・・。

1ノブという潔さと、今ではかなり普及しましたが、この超小型サイズが肝です。

まず、元ネタの''Echoplex''とは何か?という話しですが、かなり昔にMaestro社から販売されていたテープリール式のエコーマシンです。
正直なところテープエコーに関しては僕はほぼ無知なので、とりあえず知ってる事だけ書かせてもらいます。
テープエコーはその名の通り、リール式の録音テープが内蔵されており、リアルタイムに入力した音をテープに録音、再生する事でエコー効果を演出する装置です。
テープなので当然、そこらのコンパクトエフェクターには出せない音のようです。又、音に艶と厚みが出るとも言われています。


テープエコーの使用者としてはヴァン・ヘイレンリッチー・ブラックモア、マイケル・シェンカー、エリック・ジョンソン等が有名ですね。
艶、厚みなんてかなり胡散臭い表現ですが、実際に彼らのライブ映像とかでテープエコーを使ってる音を聴くとなんとなくですが意味も分かります。
オリジナルは現在では入手困難なうえにテープ自体の替えも中々利かないとの事で使ってる人は少ないようです。

で、そんなマニア心をくすぐる需要に応えたのが、このEPですね。しかもニッチな需要かと思いきやエコープレックス関係なく充分使えるペダルになってるのが流石Xoticといったところです。

操作はひとつのノブでブースト量を決める。それだけです。一応本体内部に二つのスイッチがあり、ベースブーストのオンオフとブライトブーストのオンオフが設定できます。

メインノブのブースト量は最大で20dbです。基本的にクリーンブースターの位置付けですが、あくまでエコープレックスを再現するコンセプトなので、どうしても色んな味付けが付加されるのが好みの分かれるところでしょうか。
具体的には、低音がやや持ち上がり、音に厚みが出ます。又、ホントに僅かですが隠し味程度に歪みも加わりますね。
なので完全なクリーンブースターを期待するとガッカリするかもです。露骨に補正を掛けたい人には良いですね。
それと初期型はノブを絞り切っても最低3dbはブーストされます。ホントに僅かな範囲で調整したい人はこの点で悩むかも・・・。
例えば、ソロでちょっと味付けしたいなんて時に必要以上に持ち上がったり、アンプやエフェクターの設定によってはすぐにピークしてしまったり・・・。
実際、僕も結構ガッツリしたロックバンドで使ってた時はちょっと困ってました。音は好きなんですが。
あまり歪ました設定に重ね掛けするとバリバリして割れた音になりやすいですし、そのせいで後段で音量稼ぐ場合でも音が変わり過ぎたり、歪みも伴うのでアンプのヘッドルームが狭いと思いのほか音量上がらなかったり・・・。
ただ、現行品はちゃんと0dbから可変するように設定出来る内部スイッチが増設されてるのでマシですね。上記の問題点はあくまで下限の設定が利かない事にありますから。
ちなみにベース、ブライトスイッチは僕には微妙だったのでずっとオフですw

ポップス、イージーリスニング系のスムースジャズフュージョンインストなんかやる人には中々良いブースターだと思います。
又、シングルコイルのギターでクリーンソロ弾くときなんかの貧弱さを補うのに最適です。