先日のボード紹介の際にも少し触れた、E.W.S.のボリュームペダルです。
EWS ( エンジニアリング・ワーク・ストア ) / Subtle Volume Control
昔から気にしつつも購入には至らず、ずっとスルーしてました。
と言うのも操作性への不安もですが、何より普通のボリュームペダルでいいんじゃないか?という印象や、ゲスい話し価格に対してのコスト(筐体の中身はジャック2個とボリュームポットだけです)とか諸々で躊躇していました。笑
この度手頃な中古を見つけたので購入してみましたが、これが思ってた以上に使いやすいです。
この製品のコンセプト自体はスコット・ヘンダーソンが自作して愛用していたものが基になってるそうです。
当時から一部の同業者に頼まれてスコヘンが作ってあげる事もあったらしく、
それを商業向けにE.W.S.で再デザインしたという感じですね。(筐体には''designed by Scott Henderson''の印字があります)
入力は「ロー・インピーダンス専用」になっており、アンプのエフェクト・ループ、もしくは何かしらバッファ経由後の接続に限定される仕様ではありますが、最終段に置いてマスターボリュームの微調整という用途にはとても扱いやすく、ノブを足で操作するという特殊な構造も意外に快適でした。
こういった細かい操作が一般的なボリュームペダルだと苦手という方は一度試してみる価値がありそうです。
ポットカーブは序盤はかなり緩やかな軌道になっており、丁度「少し下げたい」と思う感覚によくマッチした挙動に感じました。
具体的に最大を起点に12~13時位置くらいから減衰が大きくなるイメージで、それまでは本当に気持ち下がるという印象です。
Bカーブ的な均等な減衰量だと微調整のつもりが思ったよりも動きすぎる事もありそうなので、このカーブは中々絶妙だと思います。
それと同時に「ノブに足を乗せて捻る」というのが基本の操作になる性質上、足首の可動域的にも一度で大幅な操作は望めません。(ヴァイオリン奏法とかそういうのは全く期待しない方がいいですね。やや急ぎで大きめな可変をさせたい時は、足の側面を当てて回転させる方法もありますが・・・)
ポットのトルク具合も足で操作しやすい丁度いい重さです。
ちなみにスコヘンはアンプのセンド/リターンに繋いでマスターコントロールをしてるそうです。
人によってはアンプの擬似アッテネーター的に使う方もいるようですね。
先述の通り、中身はボリュームポットをイン/アウトジャックで繋いでるだけで、少しハンダの知識や筐体加工の経験があれば作れる程度にはシンプルなものです。
そういう意味では一見割高にも感じてしまうのですが、ポットには結構高いやつ(ミリタリースペックで一個3000円くらいします)を使っており、ノブもご覧の通り特注タイプなので、加えて筐体費や加工、塗装の手間諸々も含めると決して高くはないかと・・・。(それでも僕は中古狙いでしたが)
ちなみにロー・インピーダンス専用とある通り、ハイ・インピーダンスで繋いでみると露骨に音質劣化が起こり、ハイ落ちします。
ボードに組む際は前段にバッファは必須です。