JOYOのマーシャル系の歪みです。これも結構前に買ったのですが、載せてませんでした。
JOYOは低価格ながら音質が良い事で話題になり、昨今の中華ペダルブームの火付けにもなったメーカーですね。
Mooerを筆頭に後続の中華メーカーが増え始めてからはその陰に隠れた感がありますが、今も新製品を出しています。
こちらは''IRONMAN Series''というラインナップからのマーシャル系の歪みで、中身は同社の(おそらく)JF-16というモデルを基にしてると思われます。
ちなみにJF-16自体はTech21の製品のコピーだった気がします。
見ての通りの小型サイズですが意外にも重量はあり、結構ズッシリくる感じです。その分、安定しているので蹴飛ばしてあっちこっち動いたりはしにくいですね。
専用のゴム足もちゃんと付属しています。
写真の通り上部カバーを閉じれば物理的にノブを守れるので、演奏中や転換時等の予期せぬ誤操作を防ぐ事が出来ます。
カバーを閉じた状態でもLEDがロゴ部分を透過する作りになっているので、オンオフの状態は問題なく視認出来ます。
コントロールは、
TONE、DRIVE、VOLUME、VOICEの4つ。唯一VOICEだけが特徴的ですね。
VOICEはハイミッドの調整という感じで、上げるにつれてエッジ感と食いつき感が増していく印象です。昔持っていたZendriveにも同名のノブがありましたが、あれと似た効きですね。
加えてゲイン感も少し増すような感覚があります。
サウンドは、全体的にはザラザラでギャリっとしたホットなオーバードライブ〜ディストーションという感じで、適度に引き締まったコンプレッションがあり、尚且つ和音の分離も良いのでとても使いやすいです。
DRIVEのゲインの幅も中々広く、少し抑えめにしてのクタった落ち着きある感じと、強く歪ませた時のアツい感じとどちらも悪くないです。ボリューム操作の追従性も良好。
歪みってそのペダルが得意とするゲイン領域とそうでない領域によっては、EQの感触も変わる事は多いと思いますが、VOICEのおかげでわりと広く補えるのが使いやすさに繋がってそうです。
とはいえ、どちらかというとある程度歪ませた方が旨味が出るタイプに感じますね。
幅広く使える歪みですが、中でもこれ単体で80年代くらいのハードロックやりたい人がいれば良いチョイスになりそうです。
もしゲインが足りないにしても何かしらちょっとしたブースターあれば間に合うと思います。(当社比)
ノブのサイズが小さすぎるので操作性に難があるのと、ポットの品質が悪いのか回す時のトルクに違和感があったりはしますが、音は十分に良いです。
ポットに関しては一度明らかな不良品(ある箇所で音が変になる)を引いてしまい、初期不良として代理店で別の個体に交換してもらったのですが、それでもやはりポットのトルクは気になるのでそういうものなのかもですね。
交換後の個体は現状では不具合はありません。
ちなみにスピーカーシミュレーターを内蔵しているので、本機のアウトジャックからそのままインターフェース等に接続しても使えます。