シェクターのテレキャスタイプです。
2020年の楽器フェアだかサウンドメッセへの出展を予定して生産されたモデルになります。
KR-24シリーズはハードテールのみでしたが、これはシンクロトレモロになっているのが嬉しい。
24フレット(ニッケル)でシンクロトレモロ、H-H、コイルタップ、ロックペグという便利系スペックですね。
カラーについては・・・
気になる人は気になりそうな色ですよね。僕はこういうのもありってタイプですが、まあ普通にちょっと濃いめのピンク色ですねこれは。笑
(完全にシャア専用なんだよなあ・・・)
というのもこのシリーズのカラーバリエーションはどれも僕の好みではなかったのですが、近場に在庫があった点や価格、指板材、フィニッシュの関係からこのピンクの個体が一番無難という結論に至りました。
普通なナチュラルカラーがあれば良かったですね・・・。
ギターのシェイプはかなり理想的で、全体のシルエットも無理のないデザインだと思います。
なんというか変に尖りすぎてないというか、テレキャスの形を保ってるな、と。
ただ、ピックアップセレクターは一般的なスラントタイプの細いレバーのが好きですね。見た目も操作も。
トグルセレクターは接触不良起こしやすいイメージもあります。
ネックは案外太め、というかガッシリ? スリムタイプに慣れてるとポイントによってはキツイ部分あります。
なんだかサイドの張りがあるボコっとした握り心地ですね。
フレットの処理は表面は悪くないですが、エッジの部分が少し気になる、という程度でしょうか。
見た目やスペックからハイエンド系のそれを期待するとガッカリするかも。
ちょっとザラザラしてます。(後日、同様のコンセプトのストラトタイプの方も触りましたが、そっちのほうがエッジ処理良かったですね・・・)
気になるビリつきや音詰まりはありませんので、普通に弾く分には何の問題も無いです。
ペグとブリッジは安心のGOTOH製。もはや品質に言及する必要は無いですね。
ただ、ブリッジ下にリセス加工はありませんので、アームアップの可動域を確保するには少しフロート気味にセットする必要があります。
ピックアップはシェクターオリジナルの''Super Rock-J''が搭載されています。
このピックアップは、すいません・・・僕には合わなかったです。
リア、フロント共に結構ハイパワーでブーミーな感触。リードでかなり図太い伸びを見せますが、低音のボヤけや全体的な丸っこさからちょっと使いづらい印象でした。
幸いSuhrの''SSH+''の手持ちがあったので、リアだけ変更しています。
''Super Rock(USA)''自体はイイ値段するピックアップですが、これに搭載されてるものは''J''の表記があることから国内製品向けの廉価版とかかも知れません。この辺は詳しく無いです。
ちなみにピックアップセレクターは、3点式です。
コントロール周りに面白い機能があります。
コイルタップ機能は言わずもがな、ローカットがあるのが秀逸でした。
トーンポットをプルアップする事でローカットモードになり、そこから絞っていけばハイパスのようなカリカリした音になっていきます。
これが結構便利で、カッティングだったりクランチだったりでちょっと歯切れのいい音を作りたい時にカチッとやって調整出来るので嬉しいですね。
ひょっとしたらピックアップのブーミーさはこれを想定してる部分もあるかも知れませんが、Suhrのピックアップでも普通にイイ効果を得られてます。
で、肝心なトータルでのクオリティはどうなんだ?ってところですが・・・
新品時の定価を考えると、この見た目やスペックを優先しないのであればもっと品質の良いギターはある、というのが正直な感想です。
僕の場合は中古だった事や24フレットのテレキャスが好きな事、今後の改造も見込んでいる事も含めての選択です。
ちなみにヘッド裏に''BUILT BY SCHECTER JAPAN''の印字があり、一見すると純国産に思いがちですがこれはあくまで組み立てや仕上げが日本というだけで、厳密には他社でもよくある廉価モデルのような位置づけと考えていいと思います。
(こりゃミスリードやでえ・・・)
中国だったりインドネシアだったり色々ありますが、まあそんな感じです。
ただ誤解ないように言いたいのは、ネックジョイントやブリッジの位置取りだったりの根本的な部分はバッチリです。
加えて、パーツやスペック面で勝負してる、みたいな印象ですね。
フレットを交換して、あとは僕の好みですがネックシェイプに手を入れると化けそう。