MoskyのTS系。というかMad Professorの''Little Green Wonder(LGW)''のクローンです。
Mosky製品は本当に安いのですが、音が良いです。これなんかも3000円程です。
ちょっとお試ししたい場合に財布に優しい・・・笑
本家のLGWは実際に弾いたワケでは無いですが、友人のを聴いたりでなんとなく音の傾向は知ってました。
TS系ですが、わりと好みの分かれる音に思います。
まず、第一印象としてはローの押し出しが強い点。
結構ボコッと主張してくる感じですね。とは言え変にモコモコしたものでは無く、少し硬めな出方です。
どこかゴリゴリした成分の芯があります。
歪み量は程々、コンプレッションも控えめな設計なので、その分低音が生々しく出てくるんだと思います。
全体的に立体感のある音像です。
僕は好きな音ですけど、他の方々のレビューを見るにここで好みが分かれてる印象です。
TS系の中でも少し特殊な位置づけかもですね。
コントロールは、VOLUME、BODY(トーン)、DRIVEの3つです。
ゲイン量は先ほど書いた通り、程々な感じ。ミドルゲインかな。個人的には必要十分ですね。
上げていくと良い感じにザラついた雰囲気が加わっていきます。音の立体感が損なわれないギリギリまでのゲイン量に感じました。
コードでの分離感も良いですね。
そしてゲイン量はBODYのノブも関係してきます。←重要
BODYノブは基本はローミッドの厚さが動く感じで、全体的なシェイプが変化するような効き方をします。
左に回すとロー・ミッドが出てきて音が明るくなり、同時に全体的なゲイン感も増していきます。暑苦しくなる感じ。
右に回すと、トレブルブーストのようです。露骨に増幅してキンキンしてくるタイプでは無く、寧ろロー・ミッドが引っ込んだ事で相対的にトレブルが浮いてくる感じの挙動に感じました。
先程とは逆に少しあっさりするので、ペダル自体の主張をいくらか抑えられます。
音がやや奥にいくイメージですね。
この感じは、昨今の手の平サイズのミニアンプに見かける1ノブEQ(パライコ的な)に似てるかもです。
ローの主張に気をつければ、色々と使い所のある歪みに感じました。
家で弾く分にはこの音圧感は頼りになりますが、バンド内で使うとこれがどう作用するか・・・というところですね。
(でも、僕の友人でLGWをメインにとても良い音で良い演奏をするギタリストがいるので、彼を見る限りでは音作りが上手なら問題ないと思います)
このロー感を味方につければバッキングもリードも良いバランスで行き来が出来ます。
特にプレーン弦での単音も太く出るので、メロディを歌わせやすいです。
ロックな編成で、「マーシャル的なガツンとしたバッキングやリフの音を出しつつも、リード時にはもう少しスムースな傾向が欲しい」なんて時にも良いですね。
逆に過度にスムースなものを求めるのであれば、やめた方が良いと思います。
ややクセのあるペダルですが、ノイズも少なく音質も良いです。
これで3000円なら十分過ぎますね・・・。
Mosky製品はこれ以外にも数台買ってますが、どれも今の所は故障や不具合は無く、しっかり使えています。
でも他の方々のレビューを見るに短期間での故障報告もあります。
内部は結構強引に詰め込まれてるので、基板が圧迫されていたり、配線もやや貧弱です。
そのせいで故障する事があるのかも知れません。
あとは採用されてる部品自体のコストも関係してるかもですね。
スイッチの品質が影響してるか分かりませんが、オン時に僅かながらポップノイズは入ります。(特別困るほどではありません)
Green Driveに関しては、二段基板にチップ部品を使ってるので修理はなかなか手間だと思います。
そうでもしないとこのサイズには収まらないんじゃないでしょうか。
ともかく、これまた良い歪みです。本家とも比較してみたいところですね。
正直LGWは自作を予定してましたが、一旦はこいつを使ってみます。
・・・というか自作すると、部品代だけでも3000円はいくと思うんですけど、中国の物価と人件費どうなってんだ(驚愕)
これだけデキ良いならいっその事、部品のグレードや品質を上げたラインナップも出して欲しい。
そしてやはり昨今の中華ペダルはミニサイズに落とし込んでくれてるのがポイント高いです。