かの有名なアナログマンのファズのシリコン版です。
以前、Blue Boy Deluxeへ組み込んだものとは別で新たに作りました。
小型筐体を採用。
中身は詰め詰め・・・。部分的に筐体を削ったり、ジャックの縁を割ったり、干渉する箇所には少しイレギュラーな手段を使って詰め込みました。
ちゃんと計算して設計すれば、変な事しなくても収まるとは思います。
トランジスタには、BC107BとBC109Cを使いました。
なぜこの組み合わせかというと、手持ちの中からいくつも差し替えて選定する気満々だったのですが、いざ始まるとすぐに面倒になり、程なくして「あ、これがファットでいいな。これこれ」と自分に言い聞かせて切り上げたのです。
トランジスタの選定は、測定器でhfeとかいう値を測るのが常識みたいですが、測定器が無いので耳と横着で判断しました。
まあ、実際のところコレに至るまでの中では一番好きな出音です。(もっと根気よくやれば、もっと良いのあったかもですが)
コントロールは、ボリューム、ゲイン、サンダイヤル(バイアス)の3つに加えて、内部トリマーでのプリゲインがあります。
ゲインを最大にすると、異音が乗るので基本的にはそこからいくらか下げたポジションで使用したいところです。
とはいえ前回(BC108B x2)の個体よりは異音の混ざりは少なく、マイルドなサウンドに思います。
(異音に関しては、トランジスタのマッチングなのか回路的なものなのかは僕には分かりません)
僕の作った個体に関しては、ゲインノブの美味しいポジションが概ね決まってる感じになってしまったので、いっそトリマーにしてもよかったかもです。
【追記】トランジスタの足元(Q1のC、B)に100pfのセラコンを入れてみたところ、フルゲイン時の異音は無くなり、綺麗な可変になりましたが、それと引き換えに音色面での美味しい部分やレスポンスの気持ち良さが持っていかれました・・・。
特にゲインを絞ったり、ギター側のボリュームを落とした時が顕著で、ノイズゲートを掛けた様な出音になります。
フルゲインを前提での使用なら恩恵は大きいですが、本来の良さは大きく損なわれます。
サンダイヤル(バイアス)は回路図では5kポットですが、10kをオススメする投稿もあったので試してみたところ、こっちのが効きが分かりやすくて好きでした。
プリゲインは入力段の最初に付いているボリュームトリマーで、考え方的にはギター側のボリューム操作に近いものです。
ファズはフルボリュームで突っ込むよりも少し絞ったくらいの音の方が良かったりの好みがあるので、このトリマーではそれをシミュレートした音作りが出来ます。
単純に音作りの一つとしては機能的な仕様だと思います。クリアさを調整出来る感じ。
回路はファズフェイスですが、アレンジが効いてて使いやすいです。
やっぱりシングルコイルで鳴らした時が気持ちいいですね。ギター側のボリュームを絞った際の鈴鳴り感もしっかりあります。
hfeを測定できるようになったらまた挑戦してみようと思います。
あと電源は間違いなく電池の方がイイです。
ちなみに頑張ってこのサイズに納めはしましたが、結局は側面出しのポットや
DCジャックで幅を取るので、小型化は普通に1590Aくらいが妥当かと・・・。
今回のは、まあ自己満ですね・・・笑
このサイズで作るならコントロールは必要最低限に・・・例えばボリュームだけ表面に出して他はトリマーで、くらい潔い仕様にした方が勝手がイイかも。Henretta Enginnering的な。