Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

立って弾く時のストラップの長さ問題。

今回はちょっと初心者向け?の記事なので分かっている人には今更というものかもしれませんが、ストラップの長さについてです。

 

殆どの人は普段の練習では座って弾いてると思います。

で、たまに立って弾く、みたいな感じじゃないでしょうか?

(初めて立って弾いた時ってあまりの弾き心地の違いに絶望しますよね・・・笑)

 

 

この時に演奏性を大きく左右するのがストラップの長さ(構える高さ)になりますが、

これが僕にはとても難しい問題でいまだ完全にしっくりくる高さが見つかりません。

というのも基本的にアドリブ演奏が必要な場面での問題ではあるのですが、

情けない話で、僕はギターを構えた時の視点や角度にかなり依存してフィーリングが変わるタイプなので、座って弾く時ですらそれらがしっくりきていないと感覚が狂わされてしまいます。

特にソリッドギターの場合は顕著で、ネックの長さやボディの厚みによるフィット感が合わないと物凄く弾きにくいです。

(逆に箱物やアコギのようにボディ厚が大きいものに関しては、そのサイズゆえどの環境でもあまりフィット感は変わらないので、関係なく弾ける事が多いです)

アドリブの時の考え方なんかが演奏時の景色に左右されてしまっているのかなんなのか、構え位置でかなりフィールが変わります。

逆に弾く内容が決まっているような演奏の場合は、フィンガリングのしやすさ等の物理的な条件さえクリアしていればそれほど問題にならないです。

 

 

正直僕自身が解決していない問題ではありますが、

一応こういう部分で弾き心地の差が生まれるんだろうなという点や注意点を挙げたいと思います。

 

まず、一つ目。

 

「座って弾く時と同じ弾き心地にしたいならストラップの長さもその高さにすればええやん」

 

シンプルな発想ですが、意外とこれは間違いなんですよね。

実際試してみても完全に同じにならないというのは皆さん承知の上だと思います。

 

座って弾く場合は太ももの上にギターを水平に乗せた状態で、尚且つ右腕での適度なホールドが出来るので、ギター本体がブレる事なく、余計な力も要りません。

常に支点が安定しています。

 

立って弾く場合はこの太ももでの台座が無くなるので、常にブラブラの状態。

さらにストラップを短くしていると上体の動きに合わせてギターも引っ付いてるので、

支点がブレまくり、そこに気をつかって変に力加減を調整しないといけないので結果的に窮屈な演奏性になります。

 

座っている時は太ももの力を借りた上でギター本体を自由に動かせるので、あまり細かい事を気にしなくていいんですよね。

自分はそのギャップに悩まされたクチです。正直左手に関しては、どの高さでもそれほど問題無くフィンガリング出来ますが、

全体のフィーリングがしっくりこないんですよね・・・。

 

二つ目。

 

「ほなら気に入った長さ/高さを見つけたらその長さを完全に固定して毎回同じフィーリングにしよう!」

 

これも結構注意です。

当たり前なんですが、ライブ等何かしら外で弾く時はその都度服装が違ってくると思いますので、その時に着てる上着の厚さも考慮する必要があります。

めちゃくちゃ極端ですが、夏場と冬場で比べてみましょう。

暑い、寒いで当然ながら服を重ねる枚数は変わってくるので、例えばTシャツ一枚の時期には丁度良かったストラップの長さでも、冬場の屋外でジャケット羽織るとなると服の厚みで高さが変わり、取り回しも窮屈になります。

なので頭でっかちにストラップの長さをお気に入り登録しておくと後悔する事もあります。

その場ですぐ修正出来ればいいですが、外で弾く事に慣れてなかったり慌ててるとその余裕が無かったりしますね。

ストラップは大体の見当をつけたら現場ですぐに長くも短くも調整出来る余裕を持っておくのがいいですね。

 

次は高さの違いによる演奏性の考察。

 

「結局低いのは弾きづらいだけでは?」

 

これは意外とそうでもなく、ギターの高さは左手のフィンガリング以外にも右手のストロークの可動域にも大きく影響します。

これは構える高さによって右肘の支点も変わるからですね。構え位置が高いと常に肘と脇も持ち上がる事になります。

逆に低めの方が腕全体をダラっと伸ばせる分、振り幅は稼げますので、ストロークやカッティングが必要なバッキング中心の演奏をする場合はその方がいいかもしれません。

この辺りはプレイスタイルによりますが、僕自身は『もう少し高くしたいかな〜?』ってのを我慢する程度にはやや低い方が弾きやすい気がします。

ガッチガチよりはギター本体を適度にブラブラ出来るくらいの余裕は欲しい派です。

 

 

「じゃあ慣れるにはどうしたらええんや??」

 

これは当たり前ですが、日頃から立って弾く癖をつけるしか無いですね・・・。

ただ、座って弾く練習の場合でも太ももにギターが乗らない状態(宙吊り)であればほぼ同条件ですので、そうなる高さにストラップを調整するのも手です。

・・・ですが、これを効果的に実践するには背の高めの椅子が必要になります。

カフェやバーとかで見かけるバースツールタイプのものとかですね。

あれなら椅子自体に高さがある分、ある程度は足を真下に伸ばせますので太ももにギターが乗っかるのを回避出来ます。

まあでもやっぱり素直に立って弾くのがいいですね・・・笑

 

最後に・・・立って弾く際に僕が気に入っているフォームも紹介させて頂きます。

個人差はあると思うので、あくまで「僕は」というものにはなります。(あと冒頭でも触れたように僕自身が未だに悩んでいる要素である点もご容赦下さい・・・)

 

それは、右脇に機関銃を構えるように、ネック/ヘッドをやや斜め正面に突き出す(押し出す)ような角度のフォームです。

図にするとこんな感じ・・・。

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・・・どうですかね??

勿論、弾く内容に応じて細かく変動しますし、この図の角度も大まかなイメージですが、このフォームだと自分は比較的座っている時に近い重心で構えられます。

腰だめで構えて右腕で''軽く''ホールドする感じ(本当に軽く)です。

ローポジションが遠く感じる場合は図のように後部矢印の方向にギターのボディエンドを動かし、調整します。

逆にハイポジションを弾く時は前面にせり出し方が弾きやすいかと思います。

 

 

座った場合と立った場合で何も変わらず弾ける人は本当に羨ましいですね。