そういえば手元にあったシリーズ。ロジャー・メイヤーのロケットシリーズのシリコン・ファズです。
僕のじゃなく兄のなんですが、もう何年も前に貸してもらって以来、ずっとこっちにあります。ワシのじゃ・・・。
『ジミヘンがアルバム''Axis:Bold as Love''の録音に使用していたものと同じ回路構成』という触れ込みで生産されていますが、その当時にコレそのものが流通してた訳ではなく、ロジャーがワンオフ?的にジミに提供していたファズと同じ回路構成で作った『後発の製品』だそうです。知らんかった。
そしてその企画は意外にも80年代からのスタートのようで歴史が深いわりには新し目の製品です。
なので一般的に流通していたファズフェイスとは違い「ジミ存命時の個体」は存在しないという事ですね。
存在するならそれこそジミ本人の使用個体かそれに近いロジャーのプライベート個体でしょう。
このクソデカ筐体はあくまで製品化してのものなので当時ジミが使ってた時の筐体ってどんな感じだったんですかね??
クソデカ筐体に対して中身はスッカスカ。今となっては完全にロマン優先のデザインです・・・笑
電池駆動しか対応してませんし、オンオフのLEDも無いです。まあでもファズは電池の方が良いですね。
サウンドは結構なハイゲインかつピーキーでブシャッ!グシャッ!としたところまで歪みます。ブーミーなグネ〜〜っとした圧も魅力的。
フルゲインでもカッコいいですが、それよりはやや手前くらいの少し落ち着きある位置が僕は好きでした。
ゲインを上げるほど、低域と高域の主張が強くなるので相対的に割とドンシャリっぽいというか中域に隙間を感じる音色です。
ボリュームのブースト幅が結構あるので、ゲインを抑えてブースター用途にもしても中々良いですね。
そもそもがハイゲイン傾向なのでギター側のボリューム操作によるいわゆる『鈴鳴り』の再現性にこだわる人はやや不満あるかもです。でも全然悪くは無いですよ!
出音、筐体サイズ共に出番が限定されそうな歪みではありますが、ロックの歴史を担った一つなのでロマンがありますね。
最近ギターやアンプの環境が変わった為か久々に鳴らしてみたら前より印象(というか相性)が良かったです。
余談ですが、基板を見たところかなり分かりやすい内容だったので、今回はネットの図面に頼らず自分で真似て自作してみようと思います。
概ね入手に困る部品は無さそうでしたが、ポット二つがそれぞれ47k、2.2kとかいう変な値だったので、ここは残念ながら近いもので代用するしか無さそうです・・・。なので同じにはならないでしょう。
また完成したら公開しますね。