Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

ジプシージャズ、弦のゲージどうするか問題。

ここ最近はジプシージャズのネタが続いてますが、今回もその中から弦のゲージについて。

 

ジプシー弦はいくつかのメーカーから販売されてますが、ゲージに関しては細かい違いはあれど、どれも010-045、もしくは011-046の二択になるかと思います。

一般的なギターに比べてゲージの選択肢がほぼ無いに等しいですね。

 

そしてどっちを採用するのかという話ですが、ジプシーはなんとなく011必須な先入観と言いますか、そういう風潮を感じずにいられないところがあります。

でも海外の掲示板によると、ジャンゴは010(サバレス)を使っていたのが定説なようで、理由としてはその当時サバレスが製造していたゲージが010で、011は比較的新しいものだからだそうです。

加えて011はロマーヌが提案した風潮じゃないか?とも書かれていました。

又、ジャンゴが生前使用していたセルマーギターは現在フランスの施設に展示されていますが、もしそれが当時のままであるなら写真を見る限り、エンド部分のカラーが紫っぽいので、それだと010という事になります。

 

かと言ってジャンゴが010だったとして、音や演奏性の好みは人それぞれですし、現在のシーンでは011が主流だと僕は考えてます(主流かどうかは体感的なものなので明確なソース無し)

 

 

「で、結局ゲージはどうするんや??」って事に関しては、僕的にはギターに合うものを使う、で解決です。

一般的にはゲージが低い方が押弦への負担は減りますし、ピッキングのパワーも少なく済むので総じて演奏がラクになる印象ですが、

ジプシージャズの場合は、出てくる音量や音色(太さ)が演奏性にモロに直結します。

例えば010で弾きやすくても人と合わせた時に音が細く感じてしまい、結果的に変に力んだり、物足りなさに気を引っ張られたりという事もあると思います。

正直011でもこの現象はありますし、ゲージに関わらず結構な慣れと鍛錬が必要ではあります。

鳴りが控えめなギターだとよりそれが顕著に感じられるはずです。

 

その上で、あくまで僕の考えですが、低音がよく出るDホールタイプだったり、そもそもがテンションがキツく感じるようなギターは010でバランスを取れると感じる事はあります。

弦高も大いに関係してると思います。

実際にDホール(結構な爆音)に010を張ったものを弾いた事がありますが、テンションバランス的にも僕が普段011で使っているオーバルホールと同程度かむしろセッティング的にも少しキツめな弾き心地でした。

これは僕のギターの弦高がいくらか低めな事もあり、標準弦高かつ鳴りの大きいDとではそもそも適切なチョイスが変わってくる、という印象です。

 

つっても「010-045と011-046なんて僅かな差やんけ!!そんな変わるか??」って話でもあるんですが、僕が自分のギターで試した場合には010は心許なさはあったんですよね。

 

そんなわけで、なんでもかんでも無理に011で頑張るよりは楽器の特性に合わせてチョイスするのがいいと思います。

先日購入したFホールなんかも良くも悪くも低音の膨らみが強いので、一度010に変更してみようか検討してます。