マッドプロフェッサーの代表的なTS系ペダルの''Little Green Wonder''(LGW)です。
このブログを見て下さってる方はご存知かと思いますが、既に本家と中華コピーの両方を所有しております。
作った理由は純粋に好きな歪みなのと、自作のLGWがどれほど本家に似るのかという興味からですね。
パーツ数はこの手のTS系によくある程度です。BODYがデュアルポットなので、実質的にポット4つ分の配線ですが、大した手間じゃないです。
本家は、ある時期を境にオペアンプが変更されており、回路図も二通りの指定が存在しますが、僕は入手が容易なTLC277CPを使いました。本家の現行品もこれのようです。
又、各ポットのカーブはAだったりBだったりで情報にブレがありますが、DRIVEとBODYはAカーブ確定だと思います。
VOLUMEはBで作りましたが、これも正解のようです。(本家の中を覗こうと思いましたが、一部ハンダを外す必要があったのでやめました)
ペダルの特性に関しては、過去に本家と中華の両方をレビューしてますので、ここでは割愛します。
大雑把にいうならコンプレッション控えめでローがよく出るゴリっとしたTS系、って感じです。
自作してみての肝心の音ですが、ポットの挙動からノイズ量まで本家とほぼ同様でした。
出音も操作性も違和感なく普通に良い音。・・・ですが、かなり細かく比べてみると、本家の方がほんの僅かに弾きやすいです。
小さな違いなので言葉にしづらいですが、多分コンプレッションやクリッピングの度合いにごく僅かな差があるのか何となく本家の方が軽いタッチで弾ける印象です。これは本当に弾き手にしか分からない要素ですね。
僕の感覚では90%以上は同じものになりましたが、『完全なクローンにはならなかった』とだけ言わせて頂きます。
ちゃんとしたLGWが欲しいのであれば素直に本家買ったほうがイイです。
それと、
ネットのレイアウトで作って本家と中華コピー(Mosky)のどっち寄りになるのか気になってましたが、完全に本家寄りです。
MoskyはMoskyで僕は好きです。
そういえば最近このペダルを使って気づいたのが、前段から何かしらでブーストしてゲインを稼いだ際の優秀さ。
公式でも「ハイヘッドルーム」と説明されている通り、かなり余裕を持った受け口になっているので音が潰れる事も無くガッツリと歪みます。ズクズク刻むようなハイゲインにもイイ感じ。
TS本来の用途でもあるブースター用途にも優秀ですし、本当によく出来たペダルだと思います。
ただ、良くも悪くもローが出過ぎな点だけが指摘されがちですね。
今回のPCB版いわゆる量産品で比較を行いましたが、HW(ハンドワイヤー)版だとまたどこか違ってくるのかもですね。
僕は弾いたことありませんが、PCBとHWで音が違うそうです。部品、配線は勿論、オペアンプが違うのは大きいんじゃないでしょうか。